営業部門のSFA・CRM・BIツール活用の実態と今後の展望
株式会社キーウォーカーは、SFA・CRM・BIツールを導入している企業の営業部門における実態や課題について1,034名を対象に調査を行いました。デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、これらのツールの導入は進んでいますが、運用上の様々な課題が浮き彫りになりました。さっそくその調査結果を見ていきましょう。
調査概要
- - 調査期間:2025年10月8日(水)~2025年10月10日(金)
- - 調査人数:1,034人
- - 方法:PRIZMAによるインターネット調査
- - 対象:SFA・CRM・BIツールを利用している営業部門の現場担当者及び管理職
この調査の目的は、営業部門でのツール活用における具体的な課題を理解し、どのように改善すべきかを考えることです。
ツールへの入力の現状と課題
調査によれば、営業活動後のSFAツールへのデータ入力を行うタイミングについて、約40%の回答者が「毎回すぐに入力している」と回答しましたが、残りの多くは「後でまとめて入力」や「入力漏れが多い」という結果になりました。特に「他の業務の優先順位が高く、入力は後回しにされがち」との声が多く聞かれました。また、「入力項目が多すぎる」との回答もあり、ツールの使い勝手改善が急務であることが明らかです。
もともと営業部門は、顧客対応や商談に時間を取られるため、データ入力が後回しになる状況が続いています。そこで、入力作業を少しでも楽にし、モチベーションを高めるためには、どのような施策が必要でしょうか。調査では、入力の目的やデータの使い道が明確になることで、モチベーションが向上するとの意見が過半数を占めました。
ダッシュボードの活用方法
次に、ダッシュボードが主にどのような用途で利用されているかをチェックしました。管理職の58.2%が「営業会議での数値確認」を目的に使用していると答えています。現場担当者も48.6%が同様の用途を挙げています。実際には、数値の確認や共有が中心であり、データを基にした次のアクションの検討には限られた使用しかされていないようです。
必要な改善点
報告された意見を元に、営業部門にとって有用なダッシュボードを実現するためには、「階層別の情報提供」「目的別に整理された指標」が必要だと多くの回答者が挙げました。情報過多や使い勝手の悪さを解決するために、各ユーザーに適した設計が不可欠です。このために、データの共通基盤や柔軟なカスタマイズ機能の整備が重要です。
今後の展望
営業データの活用が成熟するためには、単なるツール導入だけでなく、業務プロセスやユーザーの実情を反映させた運用が求められます。入力・可視化・活用の3段階を再設計し、データを「行動を導く資産」へと進化させることが必要です。
キーウォーカーは、BIツール『Tableau』を用いた組織向け支援を行っています。データの見える化から意思決定まできちんとサポートしているため、興味のある方はぜひ詳細を確認してみてください。
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この調査結果は、営業部門のSFA・CRM・BIツール活用の今後を考えるための貴重なインサイトとなります。企業全体でデータ活用文化を再構築し、営業活動の向上につなげていくことが、今後求められることでしょう。