心臓病の赤ちゃんを助けるための緊急搬送支援プロジェクト
福岡を拠点に活動する株式会社ボーダレス・ジャパンが、重度の心臓病を抱える赤ちゃんのための支援プロジェクトをスタートさせました。このプロジェクトは、ミャンマーから日本への緊急搬送を実現することを目的としており、すでに志を同じくする多くの人々から1,600万円を超える寄付が寄せられています。これに加えて、応援コメントは1,900件以上集まっており、期待と希望が高まっています。
心臓病を抱える赤ちゃん「信くん」の状況
今回のプロジェクトの主人公である信くんは、生後まもなく「完全大血管転位症」という重篤な先天性心疾患が発覚しました。この病気を治療するには日本またはタイでの緊急手術が必要です。しかし、信くんのように重度な心疾患を抱える新生児を通常の航空便で移送することはできません。このため、医療用のチャーター機(Air Ambulance)が必要となります。この搬送にかかる費用は約2,000万円とされており、個人の負担では到底賄えない額です。
犬井智朗氏の挑戦
信くんの父親である犬井智朗氏は、ミャンマーで10年以上にわたり社会課題に取り組む社会起業家です。彼は学生時代に訪れた難民キャンプをきっかけに、24歳で単身ミャンマーに渡りました。以来、倒産寸前だった事業を見事に再建させ、農業サービスや有機肥料の製造販売などを手がけると共に、社会起業家の育成にも注力しています。
信くんの病状を受けて、犬井氏のもとには国内外から多くのサポートや寄付が届いており、「一人の親として助けたい」「適切な医療を届けたい」といった声が広がっています。
医療支援への連携
このプロジェクトには、国際医療NGO「ジャパンハート」が協力しており、現地での初期処置から日本の医療機関との調整まで全面的な支援を行っています。ミャンマー国内では完全大血管転位症に対する根治手術が行えないため、ジャパンハートの支援によって国内での一時的なカテーテル手術が行われましたが、これはあくまでも応急処置です。本当の意味で信くんを救うためには、早急に医療搬送専用機を使って日本に移送し、専門医による手術を受ける必要があります。
SNSを通じた支援の広がり
プロジェクトは、犬井氏を含む50人以上の仲間達がSNSで発信することで、多くの人々に広がっています。信くんの病状を伝える投稿がシェアされることで、多くの方々が助けたいと立ち上がっています。寄付に限らず、応援コメントやリツイートなども“命のリレー”となり、多くの力を集めています。
SNS上では、ミャンマーに縁がある方、過去に犬井氏と関わった方、同じように困難を抱える家族、「誰かの命のためにできることをしたい」と願う多くの市民が、温かい言葉を寄せています。「この事が他人事とは思えず、すぐに支援しました」「我が子に重ねて考えてしまいます」といった言葉が、プロジェクトページに多数寄せられています。
支援プロジェクトの概要
この心臓病の赤ちゃんを救うプロジェクトは、以下から支援が可能です。
- - 実施主体: 信くんを救う会
- - 運営プラットフォーム: For Good
- - 協力団体: 認定NPO法人ジャパンハート
- - 開始日: 2025年7月4日
- - 寄付金額: 1,600万円超(2025年7月8日時点)
こちらのクラウドファンディングページをご覧いただけます。
最後に
今回のプロジェクトは、ただの資金集めではなく、無数の思いが込められた“命を救う力”を持っています。犬井智朗氏は、自身の家族を救うために多くの人々と繋がり続けています。この支援の輪が広がることを心から願っています。勝利の光が信くんのもとに届く日が来ることを、みんなで祈りましょう。