AI創薬ベンチャーの挑戦
2025-09-26 16:59:27

福岡発のAI創薬ベンチャー、世界市場へ挑む資金調達成功の背景

福岡発のAI創薬ベンチャー、Tres Alchemix株式会社



福岡市博多区に本社を構えるTres Alchemix株式会社は、近日中に約6.5億円に及ぶシリーズA資金調達を完了したことを発表しました。この資金調達のリード投資家はDNX Venturesで、既存の投資家である早稲田大学ベンチャーズが第三者割当増資の引受先となっています。この成功により、Tres Alchemixはさらなる研究開発の加速を図り、国際的な市場への進出も見据えています。

Tres Alchemixの背景



この会社は2023年4月に英国オックスフォード大学の博士課程を修了した3名の日本人研究者によって共同創業されました。設立以来、彼らは独自のAIモデルを使い、人体内でのあらゆる事象を予測する「ヒト in silicoモデル」の研究開発に注力してきました。このモデルは、マルチモーダルおよびマルチオミクスのビッグデータと革新的な量子化学計算技術を統合することで、新薬の効果と副作用を事前に予測することを可能にしています。

特に、がん領域に注力し、新規低分子薬の設計に取り組んでいることが特筆されます。この新しいアプローチにより、高い治療効果と最小限のリスクを両立させることを目指しています。

新たな研究拠点の設立



今回の資金調達によって、Tres Alchemixは、世界的に有名な男性科学技術企業が集まるThe Oxford Science Parkに新たな研究所を開設する計画です。これにより、より多くの革新的な研究と開発ができる環境を整え、世界市場への展開が加速すると期待されています。2024年のオックスフォード拠点開設を視野に入れて取り組んでいます。

橋本CEOのコメント



Tres Alchemix株式会社の代表取締役社長兼CEOである橋本悠氏は、「我々の技術は創薬分野におけるゲームチェンジャーになり得る。薬効と副作用を直接予測することで、個別疾患に適した新しい化合物の提案が可能となり、時間のかかるヒット化合物探索をスキップできることで、臨床試験における失敗リスクの低減にも寄与する」と語ります。

投資家の期待



DNX Venturesのマネジメントパートナーで日本代表を務める倉林陽氏は、Tres Alchemixの採用するAIプラットフォームが、生体シミュレーションモデルを駆使して新薬の薬効および副作用を高精度に予測することを期待しています。特に、オックスフォード大学にて出会った3人の共同創業者が異なる専門領域を融合させた革新的な手法により、医薬品開発の分野に変革をもたらすことを確信しているのです。

Tres Alchemixの将来



今後もTres Alchemix株式会社は、AI技術を魅力的な新薬の創出に活かし、世界中の患者に安全で効果的な医薬品を提供することを目指します。また、今後の市場動向に応じて、さらなる資金調達を行い、その成果をより広範囲に展開していく意気込みを見せています。本社である福岡から、世界的な影響力を持つ企業へと成長する彼らの挑戦に、今後も注目していきたいです。

会社概要



Tres Alchemix株式会社は、AIを中核としたバイオテクノロジー企業であり、独自のヒト in silicoモデル技術を駆使して新薬の有効性と安全性を予測しています。2023年の設立以来、福岡を拠点に世界展開を続けてきた同社は、地域の未来に大きな影響を与える存在として期待されています。


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