福岡市が推進する建設DXプロジェクトで地場企業の課題解決へ

福岡市が推進する建設DXプロジェクト

福岡市が主導する新たな公民連携事業「mirai@（ミライアット）」の一環として、地域の建設業界における生産性向上を目指した実証プロジェクトが始まります。特に、現在の建設現場で発生している膨大な事務作業を軽減することに重点が置かれています。株式会社ルクレが開発した建設DXプラットフォーム「蔵衛門」が、AIなどの先端技術を駆使してこの課題を解決することが期待されています。

建設業界の現状と課題

建設業界では、現場作業の後処理として発生する大量の写真の管理が長時間働かせる一因となっており、非効率な作業が多く残っています。特に、現場作業が終わった後の写真整理、分類、選別作業は膨大な時間を要し、その分だけ長時間労働を助長しています。また、撮影漏れが生じると、後の品質管理に重大な影響を及ぼす可能性があるため、この問題をどうにかしなければなりません。

実証プロジェクトの概要

本プロジェクトのテーマは、工事過程を記録するために日々撮影する写真の管理業務の効率化と、撮影漏れを防ぐことです。福岡市が発注する下水道工事現場が実証実験のフィールドとなり、そこでAIを活用した新たな写真管理手法が試験されることになります。具体的には、撮影時のガイダンス機能や、撮影した写真の自動整理機能を導入し、効率的な写真管理を実現することが狙いです。

これにより、撮影漏れが防止され、品質管理が徹底されることが期待されています。さらに、長時間労働の縮減にもつながると考えられています。

「mirai@（ミライアット）」の取り組み

「mirai@（ミライアット）」は、福岡市が運営する公民連携のワンストップ窓口です。地域の社会問題や行政の課題を解決することを目指しており、スタートアップや民間事業者が「福岡市でやりたい」「福岡市とやりたい」と考えるプロジェクトを全力でサポートしています。今回の実証プロジェクトも、このような取り組みの一環として位置付けられています。

株式会社ルクレと「蔵衛門」の特徴

株式会社ルクレは、ITやデザインを駆使し生活やビジネスに革新をもたらす企業です。1999年に登場した「蔵衛門御用達」をはじめとするソフトウェア群は、特に建設業界での業務効率化を課題にしたもので多くの現場で支持されています。最近では、2022年4月から運用を開始した「蔵衛門プレミアム」も業界内で注目を集めています。このようなシステムが、現場監督の負担を軽減し全体の業務効率化を推進しています。

未来への展望

今後、ルクレはこのプロジェクトを通じて全国の自治体における建設DXの実現に貢献し、地域の建設企業がより効率的に業務を進められるよう支援していく考えです。地元の建設業界の生産性向上を図り、質の高い公共事業を実現するために、ぜひ「蔵衛門」の取り組みに注目してください。

現在進行中のこのプロジェクトを通じて、福岡市が持つ特徴的なスタートアップ環境のもと、多くの地域課題が解決されることを期待しています。