北九州市と東京科学大学、連携協定を締結
2025年8月18日、北九州市は、国立大学法人東京科学大学、そして公益財団法人北九州産業学術推進機構(FAIS)との連携協定を結びました。この協定は、産学連携の強化や共同研究を通じて、地域の発展と新たな技術の社会実装を目指す「G-CITY戦略」を加速させるための重要な一歩です。
G-CITY戦略とは?
今回の協定締結は、武内市長が打ち出した「G-CITY戦略」の一部です。これは、学術研究都市としての北九州市を内容的にバージョンアップし、国内外の大学や企業との連携を深めることで、次世代のイノベーションを創出しつづけることを目指しています。具体的には、半導体や宇宙開発に関する共同研究を行い、研究成果を地域社会に活かすことが含まれます。
連携の意義
今回の記者会見では、様々な関係者が一堂に会し、連携の意義について言及しました。東京科学大学の大竹理事長は、北九州市が日本のものづくりを支えてきた歴史ある街であることを強調し、今後も養生風力や宇宙開発に取り組み、地域と共に成長する意志を示しました。
一方で、FAISの松永理事長は、東京科学大学の独自の研究力を地域社会に活かし、社会の課題解決につなげる産学連携の方法を共有したいと述べました。これは、北九州市が持つ研究資金を活用し、新たなスタートアップの創出にも寄与することが期待されています。
具体的な連携内容
連携の具体的な内容として、東京科学大学の大嶋副学長がFAISのCINOに就任し、同大学の産学連携ノウハウを北九州市におけるさまざまなプロジェクトに展開していく予定です。また、半導体や宇宙など多岐にわたる分野での共同研究に取り組むことで、研究成果を地域社会に還元していきます。さらに、「北九州ラボ」として東京科学大学の活動拠点を作り、各プロジェクトの円滑な進行を図るための環境を整備する計画も進行中です。
北九州市の未来
北九州市は、やがて新たな大学としての「知」と先端産業が融合した場所としての地位を確立していくでしょう。地域経済の活性化や、国内外からの研究資金誘致を進めることで、5年後には外部研究資金が50億円に達し、10年来のスタートアップ数も30社を目指しています。
このように、北九州市と東京科学大学の連携は、単なる協力関係にとどまらず、地域全体の発展に寄与する重要な取り組みとなっていくことでしょう。今後の進展に期待が寄せられています。