新たな市場を拓いたマーケティングの才能、『マーケター・オブ・ザ・イヤー2025』発表

マーケター・オブ・ザ・イヤー2025が決定

2025年10月3日、日経BPが発表した大賞『マーケター・オブ・ザ・イヤー2025』は、独自の視点で新たな市場を切り拓いたユニークなマーケターたちを称える賞です。今回の受賞者の中には、消費者のニーズに応える新しいビジネスモデルや商品を創造した数々の才能が輝きを放っています。

大賞受賞者：ウィズ・ナイトマーケット

大賞に輝いたのは、日本ハムの「シャウエッセン夜味」を担当した岡村香里氏と加藤雄太氏です。彼らは、朝や昼のみならず、夜に食べる新たな消費シーンへと着目し、名付け親となりました。「夜味」という言葉の裏には、具体的な味の提示を伏せつつ、独創的なアプローチで若年層の消費を促す狙いがありました。これにより、長年愛されてきたロングセラーブランドの新たな活用法が見出されたのです。

優秀賞受賞者たち

花王のマーケティング改革

花王のブランド改革を推進した野原聡氏も、その取り組みが高く評価されました。全社的なスクラム型商品開発体制の導入により、スピ＝ディなブランド展開を実現し、業界に革新をもたらしました。新たに3つのブランドを展開し、既存ブランドの刷新も果たしました。

リカバリーウエア「BAKUNE」

また、就寝用リカバリーウエア「BAKUNE」を展開したTENTIALの岩松泰平氏は、アスリートの意見を反映させた新商品開発で市場に新風を吹かせました。質の高い睡眠を提供することで、日本の短い睡眠時間の問題に対する解決策としても注目されています。

丸亀製麺の新たな試み

丸亀製麺の「丸亀うどーなつ」は、徹底した消費者調査から生まれた商品です。CMO兼常務取締役の南雲克明氏は、女性や若年層に向けた新しい客層の創出に成功しました。これもまた、消費者との接点を再定義する試みの一つです。

地域共生型の取り組み

さらに、ローソンの髙橋忠男氏は、高齢化地域への出店を進め、日常生活の支援を通じて地域と共にビジネスを構築する手法が評価されました。今回、複数の受賞者が「地域共生」をテーマにした取り組みを行っていることも、特筆すべき点です。

特別賞：KAWAII LAB.

アソビシステムの木村ミサ氏は、「KAWAII LAB.」プロジェクトの推進で、全世界に新しいアイドル文化を提案しています。TikTokでの大ヒット楽曲は、世代を超えた新しい「かわいい」を発信しており、文化の発展にも寄与しています。

地方部門の受賞者

地方部門の受賞者には、堀商店の「ポイポイバトラー」や「おてつたび」といった新たな社会貢献の視点で取り組む企業が参上し、それぞれ子どもたちや地方の農家に向けた独自のサービスを展開しています。

まとめ

『マーケター・オブ・ザ・イヤー2025』の受賞者たちは、ただ単に商品やサービスを提供するのではなく、それぞれのビジョンをもってマーケティングの力で社会に変化を促している点が共通しています。それは、消費者の期待を超える価値を提供することによって実現されています。これからのビジネスの指標として、彼らの取り組みは多くの企業に影響を与えることでしょう。