久留米工業大学フォーミュラチームが日本大会に挑戦
久留米工業大学(福岡県久留米市)の学生フォーミュラプロジェクトが、来る2025年9月8日から13日まで、愛知県のAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催される『学生フォーミュラ日本大会2025』への出場を決定しました。この日、プロジェクトメンバーが、理事長の萩原氏と学長の日野氏に出場報告を行い、大学の期待とサポートを受けながら準備を進めることを誓いました。
軽量化に注力した今年の車両
今年のフォーミュラカーは、さらなる競争力を高めるため、特に軽量化に注目しています。昨年のモデルでは重量が約200kgを超える他大学に対し、本学の車両は180kg程度に抑えられました。これは、車両の中心に重い部品を低位置に配置することで、低重心を実現し、安定した旋回性能を確保する試みです。
具体的には、ラジエーターと排気システムの配置を見直しました。昨年は両サイドにラジエーターを配置していましたが、今年は一つにまとめて片側に配置し、もう片側に排気部品を大きく配置するなど、理想的な排気システムを設計しました。この改良によって、さらに高いパフォーマンスが期待されています。
大会に向けた目標と挑戦
大会では、車両の総合性能や信頼性を評価される耐久走行試験が行われ、約20kmを走ることが求められます。久留米工業大学は昨年の大会で一度も完走できなかったため、今年の最大の目標は「完走」に定めています。走行スピードについては、本学の車両が時速約70kmであるのに対し、速いチームでは80kmを超えることもあるとのこと。
加えて、この大会は車両設計の出来栄えやコスト管理、プレゼンテーション技術までが審査されるため、工学的な知識だけでなく、プレゼン力も求められます。チーム全体が技術的な熟練を身につけ、他大学との競争に挑む準備をしています。
交通機械工学科の学生たちの熱意
フォーミュラプロジェクトには、主に交通機械工学科の学生約15名が参加しています。この学科では、自動車やモビリティ全般に関する性能や構造、デザインについて学び、実践的なスキルを磨くことが可能です。さらに、指定された科目を履修することで、二級自動車整備士の資格取得も目指せます。初心者や他学部の学生も大歓迎で、参加の幅が広がっている点も魅力です。
メンバーはそれぞれの学年の違う3名にインタビューを行い、彼らの意気込みや夢について特集を組んでいます。自動車が好きな学生にとって、貴重な経験と学びの機会がここにあります。
最後に
久留米工業大学は、1976年に設立された工学系の大学で、AI教育を全学生に必修と、先進的な教育方針を持っています。学生フォーミュラプロジェクトを通じて、未来の自動車エンジニアが成長していく姿を、多くの方に是非見守っていただきたいと思います。
詳細な情報は、久留米工業大学の公式サイトやSNSをご覧ください。福岡から自動車産業の未来を築く学生たちの挑戦が、今始まります!