暗号資産レンディング利用実態調査：選ぶ基準は金利、銘柄数、解約月の自由度

暗号資産レンディング利用実態調査

背景

近年、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産への関心が高まっています。特に、レンディングサービスを利用することで、自身の資産を効率的に運用しようとする動きが見られます。こうした中、株式会社フォーイットが運営するWeb3メディア「Mediverse」は、暗号資産のレンディングについての実態を探るため、全国の20歳以上の男女500名を対象にアンケート調査を実施しました。

調査概要

- 対象者: 暗号資産口座を持つ20歳以上の男女
- サンプル数: 500人
- 調査方法: ネットリサーチ
- 実施日: 2025年10月9日～10月10日

この調査により、レンディングの実施状況や選定基準、さらに性別・年代・世帯年収による差異が浮き彫りとなりました。

レンディング実施状況

調査対象となった500名の中で、半数以上が実際にレンディングを行っていることがわかりました。男女別に見ると、男性の実施率は53.1%であるのに対し、女性は59.1%となり、女性がやや優位であることが明らかになりました。また、年代別では、若年層のレンディング実施率が高く、特に20代での実施率は70.6%でしたが、60代にはわずか11.4%と大きな差が生じました。世帯年収においても、レンディングの実施率は高年収層ほど高く、300万円以下の世帯では41.8%、1000万円以上では64.1%という結果でした。

レンディング実施銘柄

レンディングを行っている275名に対して、実施している銘柄を尋ねたところ、最も多い回答は「BTC」（66.2%）でした。次いで「ETH」（45.8%）、そして「SOL」（31.3%）が続きました。性別による違いは大きくなく、全体として「BTC」が人気の高い銘柄であることが確認されましたが、年代別では、20代には「ETH」が多く選ばれ、30代には「SOL」が好まれる傾向が見られました。

レンディング先の選定基準

次に、レンディング先を選ぶ際に重視するポイントについて尋ねた結果、最も重視されているのは「金利の高さ」で56.4%がこのポイントを挙げました。続いて「銘柄数」（41.8%）や「解約月の自由度」（38.6%）が挙げられ、特に「金利の高さ」は男女ともに重要視される傾向があります。しかし、男性は「銘柄数」や「運営会社への信頼度」を重視する傾向がある一方で、女性は「解約月の自由度」や「最低貸出枚数」を重視することが明らかになりました。

年代別では、50代の76.9%が「金利の高さ」を重視することが特に顕著でした。また、世帯年収が高い層になるほど選定基準にバリエーションが生まれ、高年収層では「解約月の自由度」や「運営会社への信頼感」への重点が見られる傾向がありました。

結論

今回の調査により、暗号資産レンディングの利用は多くの人に広がっており、その実施率や選定基準には性別、年代、そして世帯年収による明確な差があることが分かりました。特に若年層や高年収層が積極的にレンディングを行っていることがわかり、今後ますます多様な投資戦略として利用されることが予想されます。レンディングサービスを提供する側には、こうしたニーズに応じた柔軟なサービス設計が求められます。今後も「Mediverse」は暗号資産に関する情報を提供し、この市場の発展に貢献していく所存です。