中古オフィス家具市場の最新動向と今後の展望
株式会社オフィスバスターズが発表した2025年9月度の「中古オフィス家具指数」によると、オフィス家具の市場は依然として多くの変化を遂げていることが分かりました。今回はその傾向を詳しく見ていきたいと思います。
1. マーケットの全体像
2025年8月から9月にかけて実施された調査によると、主要5区の空室率は2.68%と0.17%減少しており、賃料は65円の上昇を見せています。空室率の低下は、回復基調を示しており、コロナ禍以前の水準に近づいてきています。また、雇用関連の指標である有効求人倍率は1.20倍に低下し、失業率も2.6%とやや上昇しているため、この状況下では企業の移転や更新のニーズが増加していますが、なお「理想の物件が見つからない」との声も多く寄せられています。
2. 商品カテゴリ別の動向
2.1 チェア
チェアの販売価格は、1,132円の上昇を記録しました。特にミドルクラスの製品の人気が高まっており、アースカラーと呼ばれるトレンド色の需要も増加している点が特徴です。
2.2 デスク
デスクの販売価格は853円の下落を見せていますが、フリーアドレスデスクに対する需要は引き続き健在です。中古市場における単体デスクの流通量が年々減少しているため、このニッチな市場は存続の危機に臨んでいるかもしれません。
2.3 書庫
書庫カテゴリでは、販売価格が1,299円減少しました。特にローキャビネットの販売数が増加しており、全体の単価が下落しています。
2.4 ロッカー
ロッカーの販売価格も2,386円の減少を記録。特に6人用ロッカーの需要は低下し、4人用の製品に対する問い合わせが増えています。
2.5 テーブル
テーブルカテゴリでは、販売価格が2,055円下落。しかし、大型テーブルの入荷が多く、需要は高まっています。
3. 今後の展望
9月は過去のデータを参考にすると例年よりも落ち着いた動きが見られました。引き合いが増加していることからも、新しい商品の需要は高まるでしょう。しかし、オフィスの空室率の低下は、新規出店や移転の機会を減らし、オフィス内のレイアウト変更に注目が集まっています。これに伴い、中古市場にも影響を及ぼすことが予想され、今後の出回りが減少する可能性もあります。
4. 結論
オフィス家具市場は様々な要因により影響を受けており、特に中古市場への流通が減少する見込みです。高品質でコストパフォーマンスに優れた商品が求められつつあり、企業は今後どのようにオフィス環境を最適化するかが鍵となるでしょう。
重要な情報
この調査の詳細は、株式会社オフィスバスターズの公式サイトでご覧いただけます。より具体的な数字や傾向を把握することで、企業のオフィス戦略に活かせるでしょう。