九州博物館3D映像
2025-07-04 12:02:47

九州国立博物館で技術協力、未来の文化体験を演出する3D映像展

九州国立博物館での技術協力としての3D映像展



2025年7月5日から8月31日まで、福岡県太宰府市に位置する九州国立博物館にて、「九州の国宝きゅーはくのたから」と題された特別展が開催されます。この特別展では、株式会社内田洋行が協力し、中国の歴史的作品「蘭亭図巻(永楽本)」を題材にした3D映像が制作されることが注目されています。

蘭亭図巻(永楽本)の魅力


この作品は、中国・東晋時代の著名な書家、王羲之(おうぎし)が催した詩宴「曲水の宴」の光景を描いたもので、後の時代に画家たちによって絵巻に重ねられました。「蘭亭序(らんていじょ)」として知られる序文が添えられ、書道史においても特に評価されています。この永楽本は、明代に刊行された貴重な拓本であり、その流麗な構図と絵の精緻さは多くの人々に感動を与えています。

今回の特別展では、内田洋行が開発した3D映像技術を用いて、詩の背景や宴の情景を立体的に再現させる試みが評価されています。映像は、より深く鑑賞者にその歴史的な情感を伝える目的で構築されており、特別展が終了した後でも、当館の平常展で公開され続ける予定です。

3D映像の独自性と体験価値


映像は、3Dリアルタイムレンダリング技術を駆使しており、静止した絵巻に動きや奥行きを与えます。この技術により、名士たちが円卓を囲み、優雅に詩を詠む様子を、まるでその場にいるかのように体感できる映像に仕上がっています。また、春の自然風景を描くことで、その美しさや儚さも鮮やかに表現されています。竹林を渡る風や花びらの舞、陽の光の変化など、よりリアルな感覚が映像全体を彩ります。

文化の伝承と教育的価値


九州国立博物館では、博物館の理念と一致した「時間を旅する博物館」として、訪れた人々に没入感を与えることを目指しています。この取り組みは、歴史や文化を身体で「感じる」ことを重要視しており、観覧者に新たな学びの体験を提供します。また、映像の一部には、4Kディスプレイを使用した短編映像もあり、これからはARやVRなど新たな技術としての進化も期待されます。

未来を見据えたデジタル文化財の利用


内田洋行グループの制作チームはこれまでも多くの博物館での映像制作を手掛けてきた実績があります。この技術は日本各地の文化財に新たな命を吹き込み、静的な展示に対して「物語」を加えることで、見る人々の興味を引き出す可能性を秘めています。「文化財がただの物」として展示されるのではなく、皆の記憶に残るような体験へと昇華することが求められています。

特別展「九州の国宝きゅーはくのたから」への参加は、ただの鑑賞に留まらず、未来の文化体験を一緒に創造する機会とも言えます。この映像展は、王羲之の描いた詩の精神を新たな技術で再生し、次世代へとつなぐ大切な架け橋となることでしょう。

展覧会の詳細


特別展の詳細は、公式ホームページを通じて随時更新されますので、ぜひ公式サイトをご確認ください。今後も内田洋行グループは、地域の文化を広めるための取り組みを続けていく予定です。興味がある方はぜひ、九州国立博物館を訪れ、新たな文化の体験を楽しんでみてください。


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