株式会社ミスミが切削加工の指示範囲を拡大
機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy」を運営する株式会社ミスミグループ本社は、2025年8月4日より切削加工(角物)の穴加工に関する機能を強化し、指示範囲を広げることを発表しました。新たな機能によって、穴底面の仕上がりや穴深さの公差を細かく指示できるようになり、精度の高い部品設計が可能になります。この改善は、特に自動車や油空圧機器、半導体機器など、高い組立精度や機械的強度が求められる分野での利用が期待されます。
機能強化の背景
これまでのmeviyでは、穴加工について一般的な穴種、表面粗さ、加工深さなどの指示には対応していましたが、特にストレート穴や長穴、精度穴に関しては、AIロジックによって最適な加工が自動で判断される仕組みとなっていました。その結果、以下のようなニーズが多く寄せられていました。
- - 「穴底面にボルトやピンの先端を当てる設計をするため、穴底面をフラットに仕上げたい」
- - 「組立精度の向上を狙って、穴深さの公差を指定したい」
こうした要望に応えるため、今回新しくシステム開発を行い、ダイヤログボックスに穴底面をフラットに仕上げる押しボタンと、穴深さ公差を指定する機能を追加しました。
新しい機能で実現できること
新機能により、穴底面をフラットに仕上げることで、機能性と組付け精度を一段と高めることが可能になります。また、ストッパーや固定板などのピンを穴底面に正確に合わせることで、突き出し長さの調整が行いやすくなります。このようにして機械的強度を確保することができ、より高度な設計ニーズにもフレキシブルに対応可能になります。
さらに、穴底形状を自由に選択できるようになったことで、コスト面での最適化だけでなく、加工領域の拡張も実現。特定の製品や使用シーンに応じた柔軟な使い方が可能になります。
サービス概要
- - リリース日: 2025年8月4日
- - 対象サービス: 切削加工(角物)
- - 追加サービス: 穴底面の仕上がり選択、穴深さの公差指示(±0.05)
- - 納期: 最短1日目出荷
meviyとは
meviyは、機械部品の3Dデータをプラットフォームにアップロードすることで、AIが自動で見積もりを行い、独自のデジタル製造システムにより最短1日で出荷を実現するサービスです。従来の機械部品調達に関わる作業時間を大幅に短縮し、クライアントの非効率を解消しています。国内シェアは連続4年1位を獲得しており、第9回ものづくり日本大賞では内閣総理大臣賞を受賞するなど、製造業の生産性向上において高く評価されています。
海外でもサービスを展開しており、部品調達のDXを促進し、グローバルでの時間価値を提供しています。
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ミスミの取り組み
ミスミは、オートメーションに必要な機械部品や工具、消耗品を全世界の32.3万社に販売し、製造機能と商社機能を兼ね備えたユニークなビジネスモデルを展開しています。この基盤を活用して、「グローバル確実短納期」を実現し、顧客の利便性向上に貢献しています。