株主提案の展開
2025-04-14 16:31:17

しまむらへの株主提案に関するカタリスト投資顧問の新しい動き

株主提案の背景



2025年5月に開催予定の株式会社しまむらの第72期定時株主総会に向け、カタリスト投資顧問株式会社が新たに株主提案を行いました。この提案は、長期的な視点を持ちつつ、株式会社しまむら(証券コード: 8227)の株主還元方針に関するものです。カタリストは、投資助言を行う国内投資信託のマネックス・アクティビスト・マザーファンド(MAMF)や、海外のJapan Catalyst Fund(JCF)を通じてエンゲージメントを実施してきました。

しまむらのビジネスモデルと経済状況



株式会社しまむらは、競合他社に真似されない独自のビジネスモデルを持ち、確固たる商品力と販売力を武器に成長を続けています。特に、経営陣が公開した中期経営計画2027では、今後3年間に800億円の成長投資が見込まれています。しかし、今のままでは十分な株主還元が期待できないとの観点から、株主提案が行われることになりました。

提案の具体内容



カタリストは、配当性向を60%に引き上げ、株主還元の実現を求めています。しまむらの現預金水準は、売上高の4ヶ月分であるべきですが、現在は5ヶ月分に達しており、560億円の過剰資金が発生しています。このため、配当と自己株式取得を通じて、総還元性向100%を達成する提案がなされました。

株主還元の重要性



現在の株主還元方針が維持されると、更なる余剰資金の増加が見込まれており、しまむらにとっては経営判断の再考が求められています。提案されている内容では、配当性向を60%に引き上げたうえで、当期純利益の40%に相当する自己株式取得を行うことが重要視されています。この方略は、さらなる株主還元を実現するためには必須です。

経営判断と市場の期待



整合性のあるROE(株主資本利益率)の目標が設定されており、カタリストはこの数字を踏まえた上での提案を行っています。株主提案の結果として、もし配当性向60%の実施に成功すれば、2027年2月期にはROE9.2%の達成が見込まれ、しまむらの経営陣は市場と株主の期待に応えることができるでしょう。

結論



カタリスト投資顧問の今回の株主提案は、しまむらに対して過剰な現預金水準を是正するための重要なステップとなります。この取り組みが、経営陣による新たな資本政策の見直しを促し、最終的には株主への還元が大きく進むことを期待しています。日本企業の生産性向上に向けたこの動きは、今後の企業価値や株式価値の向上にも繋がるでしょう。


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