株式会社アステックが発表する新型インキュベーター『CCM-CRONOS』
株式会社アステック(福岡県糟屋郡志免町)は、最新のインキュベーター『CCM-CRONOS』を2025年8月に発売することを発表しました。これはアステック史上最高画質のインキュベーターで、Nikonとの共同開発によって実現した高解像光学システムを採用しています。この高解像度撮影技術により、近年の胚培養におけるニーズに応えることが可能になりました。
高解像光学システムでより鮮明な観察
『CCM-CRONOS』は、NikonのNAMC技術を基に、胚のタイムラプス観察に最適化されています。これにより、陰影が強化された撮像が可能になります。また、波長約620nmの赤色光源を使用しており、胚への影響は最小限に抑えています。従来よりも鮮明な画像を生成するため、三つの強化された画像補正機能が搭載されています。
1.
オートフォーカス機能: 自動で最適な焦点面を選び、撮影時の利便性を向上させます。
2.
深度合成技術: 複数の画像から最適なピントの領域を選択し、一枚の画像にまとめることで、広範囲に渡る焦点を実現します。
3.
コントラスト調整技術: 独自技術により、画像の明暗差を強調し、より鮮明な観察が可能です。
AI機能の大幅アップデート
「Astec Image Intelligence」が搭載され、AIによる画像解析機能が向上しました。この技術は、受精確認機能のAI自動検出の正答率を大幅に向上させただけでなく、マイクロPN、Direct Cleavage、Reverse Cleavageなどの初期胚発達の重要なイベントをも自動で検出・解析可能にします。これにより、初期胚評価の精度と効率が上がるのです。
さらに、AI画像解析ツール「Life Whisperer」との連携により、胚盤胞画像から妊娠可能性や正倍数性の予測が行えるようになりました。これにより、胚評価から予測までをAIで統合的に支援する環境が整いました。
操作性と安全性の向上
「CCM-CRONOS」は、作業効率を大幅に向上させる2つの大型モニターを搭載しており、すべてのドロワーを真上から確認することが可能です。これにより、安定した環境でのディッシュ操作が実現されています。また、ディッシュのセットを安全に行えるよう、独自の設計が施されています。
さらに、持ちやすさを追求した『EmbryoPod』ディッシュも搭載されています。このディッシュは八角形の形状を持ち、握りやすい突起(SureGripエッジ)を設け、個別培養にも対応しています。洗浄用ウェルも凹み形状で、使いやすさが考慮されています。
最適化されたインキュベーションシステム
このインキュベーターは、10個のドロワーを1つのスペースに格納し、上下左右にヒーターを配置しています。開閉時の影響を最低限に抑えるため、クロージャーパッキンも採用されています。また、ガス濃度管理も充実しており、より均一な環境を実現しています。
カラーバリエーション
デザイン性と機能性を両立するため、5色のカラーバリエーションが用意されています。必要に応じて、現場の雰囲気に合わせて選べるのも魅力的です。
公式サイトとお問い合わせ
アステックは1978年に設立され、医療機器関連の専門商社として成長を続けています。詳細情報やお問い合わせは、
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