AIを駆使した記帳支援の新たな挑戦
福岡発、記帳支援の未来がここに見えてきました。ビジネスラリアート株式会社が、クラウド会計システムを導入した実績を持つ株式会社エスアンドシー、そして株式会社SoLaboと共に、新たなビジネスモデルを生み出すプロジェクトをスタートさせました。この取り組みは、AI技術を利用した記帳支援の生産性向上と社会福祉の持続可能な価値創出を目指しています。
プロジェクトの概要
本プロジェクトは、「AI × クラウド会計 × 就労支援」という三つの要素が組み合わさった“記帳の完全内製化モデル”の構築を狙いとしています。具体的には、中小企業が記帳支援を求める中で、「紙資料を封筒に入れて送るだけ」で、AIを活用した記帳処理が完了する仕組みを提供します。この仕組みでは、就労支援A型事業所が書類のスキャン作業を担当し、AIがデータを生成した後、クラウド会計システムと連携します。この流れによって、手間を大幅に削減しつつ、記帳業務を内製化します。
記帳DXの壁
AIやクラウド会計の導入が進んでいるにもかかわらず、依然として多くの中小企業にとっての課題が「紙資料の扱い」です。紙での提出が一般的になってしまう中、ITやクラウドに対する不安や苦手意識が、この流れを阻害していました。本プロジェクトはそんな「紙の壁」を超えるための新しい解決策となります。
役割分担による共創
今回のプロジェクトでは、三社がそれぞれの得意分野を活かした役割を分担しています。ビジネスラリアートは、グループ内のBRグループを通じて紙資料のスキャンを行い、社会貢献の側面も強化。SoLaboは中小企業との接点を最大限に活用し、AIを駆使した記帳フローを設計、運用。エスアンドシーはクラウド会計の導入支援において、強力な運用サポートを提供しています。
ハイブリッド支援モデル
本プロジェクトの特筆すべき特徴は、テクノロジーと人の力を融合させた“ハイブリッド支援モデル”です。完全自動化が難しい部分において、BRグループの人手が協力することで、記帳支援の質と柔軟性を両立しています。この流れにより、中小企業にとって使いやすい支援体制が整えられています。
障がい者就労の強み
スキャン業務や資料の分類といった反復的な作業は、障がい者にとって得意な領域です。BRグループはその特性を活かした就労支援を行い、高品質なスキャン作業を実施。その結果、プロジェクトの持続性と精度が高まっています。
中小企業への影響
記帳に対して苦手意識を持つ中小企業にとって、「封筒に資料を入れるだけ」で高品質な記帳支援が受けられるというシステムは、非常に大きな価値を提供します。これにより、ITに不安を抱いていた事業者もAI技術の恩恵を享受できるようになります。
サステナブルな展開
この共創モデルは、業務効率化だけでなく、障がい者就労の支援を通じて社会課題の解決にも貢献します。業務量が増加すればするほど、就労機会も増え、AIと人間が共に活躍する持続可能なモデルが育まれていくのです。
今後の展望
ビジネスラリアート株式会社は、2025年度中に1,000社以上にこの支援システムを導入予定です。「誰でも、簡単に、質の高い記帳支援を受けられる未来」の実現に向けて、さらなる展開が期待されています。記帳代行だけでなく、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)業務支援にも広がっていく計画です。
代表者の意気込み
最後に、参画する各社の代表者たちの想いも紹介します。ビジネスラリアートの中西俊之氏は、「得意なことを活かす環境が真の就労支援」と強調。一方、SoLaboの田原浩一氏は「AIと人の連携で本当に使える経理支援を提供」と述べ、エスアンドシーの相良義則氏は「全国の経理支援の新しいスタンダードを創る」と決意を新たにしました。これからの進展に目が離せません。