濃厚な色彩から生まれる櫛『COMEL』の魅力
廃プラスチックが新たな形で生まれ変わる驚きのプロジェクトが、早稲田大学から発信されました。それが、学生団体「Precious Plastic Waseda」(PPW)が手がけるオリジナルブランド『COMEL(コメル)』です。2025年5月1日より販売されるこのハンドメイドの櫛は、使用済みのプラスチックをリサイクル兼アップサイクルして製造されています。
環境への思いを込めて
『COMEL』というブランド名には、comb(櫛)とmelt(溶ける)を組み合わせた意味が込められています。この名称は、「想いを込める」という価値をも表現しています。PPWは、早稲田大学の学生会館に設置された回収ボックスから集めた廃プラスチックを粉砕し、加熱・圧縮成形した製品を提供しています。すべての工程は学生の手作業によって行われており、その結果生まれる製品は、一つ一つが独自の魅力に溢れています。
特徴ある美しさ
『COMEL』の最大の特徴は、そのデザインです。軽やかな手のひらサイズのフォルムと、混ざり合った色が作り出すマーブル模様は、世界に一つだけの逸品です。それぞれ異なる色合いのため、自分だけの個性的な櫛を手に入れることができます。そして、環境への配慮も忘れてはいけません。この櫛一つで約29.9gものCO₂削減効果があると言われており、これは木1本が1日に吸収する二酸化炭素の量に相当します。
地域への貢献
PPWは、「Ribinet」という福祉理美容師ネットワークと連携して、廃棄予定のカラーチューブのフタを新たな素材として再利用しています。これにより、美容業界から出る廃棄物をリサイクルし、環境への負担を軽減。また、彼らの活動は単なる製品作りにとどまらず、ワークショップやイベントを通じて「楽しく、気軽に」環境活動に参加する機会を提供しています。
販売情報
『COMEL』は、2025年5月1日から公式オンラインストア『Precious Plastic Japan Team』で購入可能です。価格は税込1,000円、カラーはマーブル模様となっており、さらにサイズは約10cm、重さは約14gと、小柄で持ち運びにも便利です。大学の試験期間である7月と1月には販売を一時停止する予定です。
公式サイトを訪れてこちらから詳細をご確認ください:
Precious Plastic Japan
未来への希望
『COMEL』は、ただの製品ではなく、プラスチックごみ問題へのアプローチを変えるきっかけとしても考えられています。環境問題は難しく捉えられがちですが、このプロジェクトが「楽しそう」「かわいい」から始まることが、意識を高める第一歩となるのです。PPWは今後も、環境問題を「自分事」として捉えられるような提案を心がけ、さらなる活動を展開していくでしょう。
学生たちが生み出す思いのこもった『COMEL』、あなたも手に取ってその魅力を感じてみてはいかがでしょうか。