福岡の介護教育が進化する
福岡の麻生医療福祉&保育専門学校にて、2025年度から介護福祉科の実習日誌が完全デジタル化されることになりました。この取り組みは、学生がより良い教育環境で学ぶことを目指し、ICT(情報通信技術)を導入するものです。従来の紙の実習日誌からデジタル記録に移行することにより、学生の負担を軽減し、リアルタイムでの情報共有が可能になります。これにより、記録の時間が大幅に削減され、学生は利用者との関わりにもっと集中できるようになるのです。
デジタル化のメリット
麻生医療福祉&保育専門学校では、介護福祉科の学生が在学中に経験する実習は、1年次に2回、2年次に4回行われます。高齢者施設や障がい者施設での実習を通じて、学生たちは介護が必要な方へのケアを学びます。
これまで手書きで記入していた実習日誌への不満の声も多く寄せられていました。「記録を書くために遅くまでかかってつらかった」「もっと効率的に実習を振り返りたかった」といった意見がその一例です。これらの要望を受けて、学校は実習日誌のデジタル化を実施し、主に次のような三つの利点に焦点を当てました:
1.
移動中や空き時間でも簡単に記入可能
2.
学校とのリアルタイムな情報共有
3.
フィードバックのスピードアップ
学生たちからは「手書きよりもずっと楽だ」「リアルタイムで先生にフィードバックが届くから、次に活かしやすい」といったポジティブな反響が聞かれています。
介護現場での影響
実習環境が整備されることで、介護現場や教員からも良い評価が寄せられています。介護職員の方々は、学生が持ち帰った実習日誌を確認できなかった以前に比べ、今では自分の都合で簡単にチェックできるようになったという意見もあります。また、教員からはリアルタイムで日々の指導が可能になり、効率的な教育が実現できたとの評価が聞かれています。
これにより、学生の実習体験だけでなく、介護職員の業務にも前向きな影響を与えています。
次世代の介護を見据えた取り組み
介護の現場では、デジタル技術の活用がますます求められています。ビッグデータやAIによる分析が進む中、麻生医療福祉&保育専門学校は学生がこれらの技術を使いこなし、実践につなげられるような環境を整えています。デジタル化が進むことで、学生は課題解決に向けた具体的な手法を学ぶ機会を得ており、未来の介護業界に貢献することが期待されています。
2026年度からの新学科設立
さらに、本校では2026年度から「社会福祉学科」を新設することが決まっています。この学科では精神保健福祉、児童福祉、地域福祉の各分野に特化した教育が行われ、地域の社会課題に対する実践力を育むことを目指します。これにより、より多様な人材網を形成し、福祉業界の多面的なニーズに応えられるような人材育成を進めていきます。
最後に
麻生医療福祉&保育専門学校は、福岡における医療福祉の教育機関として、時代の変化に柔軟に対応しています。学生が安心して現場で活躍できるよう、ICT教育を通じて更なる成長を支援し、福祉業界への貢献を目指していきます。今後も、教育の質を維持しながら、社会が求める人材を育てていく取り組みを続けていく所存です。