サステナビリティ業務の引き継ぎ不足が企業経営に深刻な影響を及ぼす
新年度が始まると、企業内部での引き継ぎが活発に行われます。しかし、最近の調査結果によると、特にサステナビリティ関連業務において、引き継ぎ不足が企業経営に重大な影響を与えることが示されています。これは、株式会社エスプールブルードットグリーン(以下、エスプールブルードットグリーン)が実施した調査によるものです。この調査では、プライム市場上場企業のサステナビリティ担当者がどの程度前任者からの引き継ぎに困難を感じているかを明らかにしました。
調査の背景
企業が持続可能な発展を目指す中で、サステナビリティ情報の開示や経営への組み込みがますます重要になっています。しかし、引き継ぎ不足が生じると、企業はこれらの要請に応えることが困難になり、結果として企業価値の低下を招く恐れがあります。調査に参加した151名のサステナビリティ業務担当者のうち、実に88.7%が前任者からの引き継ぎに不足を感じていると回答しました。
引き継ぎ期間の現実
調査の結果によると、引き継ぎにかかる期間は約6割が2週間未満であることが分かりました。短期間での引き継ぎは、業務が専門的であるほどリスクが高まります。特に、CDPやESG評価機関との対応は高度な専門知識を要し、適切な引き継ぎが行われなかった場合、今後の処理や業務に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
引き継ぎ不足の具体的な影響
具体的には、引き継ぎが不足していた業務領域として、CDPへの対応業務が45.5%と最も多く、サステナビリティレポートや統合報告書作成、GHG排出量算定対応などが続きました。これらの業務は企業の対外的な評価に直結するため、引き継ぎの質が企業全体のパフォーマンスにも影響を与えます。実際、前任者からの引き継ぎ不足により、スケジュール遅延やコスト増加が引き起こされたという事例も多く見受けられます。
課題の根本原因
引き継ぎ不足の背景には、前年度の業務や判断の経緯が不明確であることが挙げられます。多くの担当者が、引き継ぎに必要な生データの所在や、他部署との協力体制の不十分さを問題視しています。これらはすべて、業務のマニュアル化や整理が進んでいないことに起因しています。
サステナビリティ業務の持続可能な運用に向けて
企業がサステナビリティ業務を継続的に運営できるためには、属人化を解消し、業務を仕組み化する必要があります。例えば、アウトソーシングやデジタル管理ツールの導入、業務のマニュアル化が効果的です。外部専門家の支援も有用であり、ナレッジが個人から集団へ蓄積される仕組みを整えることが求められています。
まとめ
今回の調査では、サステナビリティ業務における引き継ぎの課題と、その解決に向けた方向性が浮き彫りとなりました。引き継ぎに対する準備や管理を徹底することで、より安定した業務運営と企業価値の向上を実現することが望まれます。エスプールブルードットグリーンは、これらの問題を踏まえた「CDP回答コンサルティング」サービスを提供しており、企業のサステナビリティ施策を支援しています。