福岡市で始まるキッチンカー情報活用の実証実験

福岡市でのキッチンカー情報活用実証実験

福岡市では、2025年7月15日から、キッチンカーの情報を活用した先進的な実証実験が始まります。このプロジェクトは、大日本印刷株式会社（DNP）、福岡地域戦略推進協議会（FDC）、九州先端科学技術研究所、株式会社Mellowが共同で進めるもので、福岡市の中心地である天神・博多エリアを対象に行われます。実証実験では、キッチンカーの位置情報や料理のカテゴリー、営業時間などのデータが集められ、DNPが提供するデジタルマップ「Place2B」を通じて具体化されます。

【プロジェクトの背景】

福岡市は、アジアへの玄関口としての役割を担い、ビジネスや観光の中心地としての成長が続いています。しかし、天神地区では古い建物の問題や耐震性の課題、飲食店減少による「ランチ難民」と呼ばれる状況などが顕在化しています。これに対応するため、福岡市は「天神ビッグバン」という再開発計画を推進し、飲食機会を増やそうとしています。

この実証実験は、生活者が手軽にランチの選択肢を増やすための一助となることを目的としており、キッチンカーの情報を可視化することで、利用者が迅速に飲食店を見つけやすくなる予定です。

【実証実験の内容】

実証実験は2025年7月15日から8月29日までの間に実施されます。福岡市内のデータ連携基盤を用いて、DNPの「Place2B」がリアルタイムでキッチンカーの最新情報を提供します。これにより、観光客や地域住民は、スマートフォンやパソコンから簡単にキッチンカーの場所やメニューを確認できるようになります。

DNPは、デジタルマッププラットフォームを通じたデータ連携の実証を行うと共に、社会全体のデジタル化を支援する役割を果たします。また、九州先端科学技術研究所が提供する人流データを活用して、キッチンカーの販売データや客層分析を行い、販売の最適化やメニューの改善にも取り組む予定です。