新たな挑戦
医療法人社団ゆみのが誇る先進的な医療サービスが、今度はベトナムで展開されます。同法人は、経済産業省が後援する「ヘルスケア産業国際展開推進事業」に採択され、「ベトナムにおける心疾患領域の予防医療と在宅管理・多職種連携実証調査プロジェクト」を開始しました。このプロジェクトの目標は、現地における心疾患対策を強化し、質の高い医療サービスを提供することにあります。
ベトナムにおける心疾患の現状
心疾患はベトナムでの主要な死因であり、その発生率はASEAN諸国の中でも特に高いとされています。この背景には、飲食習慣の変化や生活環境の影響があり、心疾患患者数の増加が懸念されています。退院後の予後管理が不十分な医療機関が存在し、心疾患患者への適切なケアが行われていないのが現実です。これにより多くの患者が再入院を余儀なくされています。
YUMINOの取り組み
ゆみのグループは、医療DXを活用した「管制塔センター」(YUMINOモデル)や「統合PHR eHomeCare」を通じて、在宅医療の支援を強化しています。管制塔センターでは、医療チームが24時間体制で患者をモニタリングし、急変時には即座に対応できるようにしています。また、地域の訪問看護師やケアマネージャーと連携し、患者に最適なケアを提供しています。
YUMINOの管制塔センターの導入により、医師の業務負担を20%以上軽減し、再入院リスクの低減に寄与しています。さらに、患者の健康状態をリアルタイムで把握し、早期のリスク察知を実現する「統合PHR eHomeCare」は、在宅医療の質を大きく向上させます。
今後の展望
2024年度には、3,738名の在宅患者をサポートする計画で、豊富な臨床データを元にした質の高い医療体制を提供します。今回のプロジェクトが成功すれば、ベトナムの心疾患対策において新たな基準が確立されると期待されています。
このように、医療法人社団ゆみのの取り組みは、単なる医療サービスの提供にとどまらず、地域医療の発展につながる重要な一歩となっています。今後も同法人の活動から目が離せません。