医療ウェア業界に革命をもたらすデジタル製品パスポートの実装
福岡県で誕生した医療ウェアブランド「sukui(スクイ)」は、株式会社ワーキングハセガワと株式会社chaintopeの協力により、画期的な「デジタル製品パスポート(DPP)」のシステムを実装しました。これは、日本初の医療ウェア分野における試みで、製品の環境負荷やサプライチェーンに関する情報を透明化するものです。
DPPとは?
DPPは、製品のライフサイクル全体にわたる環境情報を一元管理し、消費者に開示する仕組みです。EUでは2030年までにDPPの制度化が予定されていますが、日本はまだ方向性が定まっていない中、sukuiはその先を行く形で導入を進めています。
ブロックチェーン技術による信頼性の向上
このDPPシステムは、ブロックチェーン技術を活用しており、製品のCO₂排出量・吸収量、原材料の供給元、エネルギー使用量といった環境情報をリアルタイムで可視化します。情報は日本語、英語、中国語に対応し、国際的な視点での透明性を確保しました。
環境負荷を軽減する新しい医療ウェア
sukuiでは、初めに実施した実証実験を基に、2025年7月までに全製品にDPPを導入する計画があります。これにより、消費者は製品に付属されたQRコードをスキャンすることで、CO₂の排出量や吸収量などの具体的な環境情報にアクセスすることが可能となります。実際、sukuiの製品は、原材料にヘンプを使用しており、栽培において大量のCO₂を吸収し、製品全体で“カーボンネガティブ”を実現しています。
将来を見据えた持続可能なデザイン
sukuiは、単に環境に優しいだけでなく、「循環」を考えた製品設計を行っています。主素材に使用されるKINGDOM社のヘンプは、農薬を使わずに生産され、持続可能な繊維として評価されています。また、製品生産においてもポリエステルを使用せず、資源を最大限に活用しています。これにより、製品が最終的に廃棄物ではなく資源として循環することを目指しています。
国際的な競争力を意識した取り組み
EUでのDPP義務化に向けた動きが加速する中、sukuiの取り組みは国内外の規制に柔軟に対応しながら、企業としての競争力を高めるものです。産学官の連携を背景に、福岡県および飯塚市からの支援を受け、このプロジェクトが始動しました。
地域発のサステナブルイノベーション
sukuiのDPP導入は、地方から発信されたサステナブルなイノベーションとして、国内外の課題解決に寄与するものです。地元の技術と知恵が、アジア全体を巻き込み、世界の環境問題に対するソリューションを提供していくことを目指します。私たちの挑戦は、持続可能な未来を構築するための第一歩です。
お問い合わせ
医療ウェア「sukui」についての詳細は、
sukui公式サイトをご覧ください。製品や取り組みに関心のある方は、ぜひ声をお寄せください。