若手社員のグローバル志向に変化、海外での活躍を希望する声が増加中

近年、企業の国際展開が期待される中、若手社員のグローバル意識が徐々に高まっています。beyond global Japan株式会社が実施した定点調査では、新卒1年目および新卒3年目の会社員875名を対象に、彼らの海外志向に関する意識が明らかになりました。昨年の調査に引き続き、多くの若手社員が「海外で働きたい」と感じていることがわかりました。

調査結果の概要

調査は2025年4月に行われ、若手社員のグローバル人材に関する意識の変化を把握することが目的でした。その結果、以下のような重要な変化が見られました。新卒1年目の「海外で働き、グローバルな環境で活躍することに興味がある」との割合は、昨年の18.1%から27%へと大幅に増加しました。これに対し、日本国内のみで外国の企業や方と関わる仕事に興味があるとの回答は約10%減少しました。

新卒3年目についても、「海外で働きたい」という意識が増え、新卒1年目よりも高い割合で確認されました。この結果は、若手社員たちが自身のキャリア形成をより具体的にイメージし出した証拠といえるでしょう。特に、これまでの社会経験から現実的な目線で海外勤務を視野に入れ始めた点がポイントです。

増加する「海外で働きたい」理由

さらに調査では、多くの若手社員が「日本国内では閉塞感を感じる」との理由を挙げており、3年目の新卒ではその割合が28.6%に上昇しています。この現象は、彼らが理想と現実のギャップを実感する中で、より自由な環境に魅力を感じ始めていることを示唆しています。

海外勤務へのハードル

ただし、若手社員が海外勤務を希望する一方で、課題も多く存在します。調査では、海外での勤務にあたって「言語の壁」や「文化の違い」が以前よりは少し減少したものの、まだ心理的なハードルが存在することが示されました。さらに「外国人とのコミュニケーション」への不安が残り、これに対するサポートの重要性が浮かび上がりました。

企業に求められるサポート

若手社員が求めるサポート内容として、国内でのグローバル研修、外国語習得支援、海外短期派遣などが挙げられました。これらの制度を通じて彼らが経験を積み、自信を持てるようになることが期待されています。企業に求められるのは、「まずは試せる環境」としての研修制度やサポート体制の構築です。

結論

今回の調査から、若手社員のグローバル志向が微増傾向にあることが確認されました。企業がこれにどう応えるかが、今後の人材育成施策の成否を左右することになります。国内でのグローバルな環境を整えつつ、若手社員の挑戦をサポートすることで、彼らの国際的な活躍を引き出すことができるでしょう。

beyond global Japan株式会社は、若い世代にグローバルな経験を提供し、企業の国際化を支援するためのパートナーとして一層の努力が求められるところです。