静岡市クリエイティブ人材育成を目指すトークショーが東京ゲームショウ2025で開催
2025年9月、幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2025」では、静岡市ブース内で「デジタル人材のための静岡PRトークショー」が行われました。教育事業を手掛けるヒューマンアカデミー株式会社が運営する「総合学園ヒューマンアカデミー」の講師らが登壇し、静岡で学ぶことの重要性と魅力を語りました。
このトークショーは、静岡市とヒューマンアカデミーとの連携協定をもとに成立しました。目的は、教育機関、企業、行政の連携を強化し、静岡市におけるクリエイティブ人材の育成を推進することです。講師たちは、静岡という地域がどれほどクリエイティブな人材にとって働きやすい環境であるかを共有しました。
人口減少の中での挑戦
静岡市は2005年に政令指定都市となりましたが、近年は人口減少が深刻な課題となっています。最新のデータによれば、2050年には人口が50万人を下回ると推測されています。このような状況において、地元大学や専門学校から多くの学生が首都圏へ流出している問題が浮き彫りになっています。
ヒューマンアカデミーは、この課題に立ち向かうべく、静岡市と協定を結び、デジタル人材育成を通じた地域活性化に取り組んでいます。具体的には、ゲームプログラマーやCGデザイナー、動画クリエイターなど、多様な職業に対応した教育プログラムを実施しています。
トークショーの内容
トークショーでは、地元の教育者やクリエイターが集まり、静岡でクリエイティブ業界に身を置くことの魅力を語りました。モデレーターを務めたのはCGWORLD編集長の池田大樹氏で、他に映像作家の渡辺一基氏、クリエイティブ会社モノリズムの菅原範裕氏・保坂昇秀氏、そしてヒューマンアカデミーの時田遼講師が登壇しました。
1.
地元で働きたい学生の声
時田講師は「静岡の学生の大半が地元で働きたいが、選択肢が限られている」と指出し、地域定着を図るための教育の重要性を強調しました。
2.
静岡の暮らしやすさ
移住クリエイターからは、海や山に近い静岡の魅力と高い生活環境について触れ、「東京まで新幹線で約1時間なのが素晴らしい」と紹介されました。
3.
食や人の温かさ
静岡の食文化や、地域の人々の温かさについても言及され、「おいしいご飯と優しい人たちがいる街で働ける幸せ」を語る場面があり、地域への愛着が伝わりました。
4.
教育と地域、産業の連携
トークの最後では、地域と連携して新しいビジネスを生む人材が必要であるとの意見も出て、静岡モデルへの期待が高まりました。
ヒューマンアカデミーの今後の取り組み
ヒューマンアカデミーは、デジタル人材育成に向けた教育プログラムや産学連携活動を強化していきます。彼らの目指す未来像は、クリエイティブ産業が静岡に新たな拠点を創出することです。様々なメディアから訪れる観客に静岡の魅力を発信し、全国での展開を視野に入れています。
静岡という地域が、教育、クリエイティブ、産業の連携によって新しい可能性を開く未来を、多くの人々が期待していることでしょう。このトークショーを通じて静岡が日本のクリエイティブ産業の中心地として再び注目される日も近いかもしれません。