2025年における建設業のデジタルトランスフォーメーションの実態
はじめに
近年、建設業は業務の効率化や生産性向上のためにデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性が高まっています。しかし、ヒューマンリソシア株式会社が実施した調査によると、建設業におけるDXの導入は他業界と比較して約1割遅れを取っていることが明らかになりました。今回はその調査結果に基づき、建設業界のDXの現状と海外ITエンジニアの活用について詳しく探ります。
DXの現状
調査によると、建設業界で「DXが進展している」と回答したのはわずか14.2%にとどまりました。具体的には、DXに取り組んでいると答えた企業のうち62%が、何らかの形でDX活動を行っていますが、他業界が73.6%であることを考えると、かなりの遅れがあると言えるでしょう。この遅れの要因の一つは、IT人材不足です。
IT人材不足の実態
調査結果では、72.1%の企業がIT人材不足を実感しており、実に約6割が今後もその不足が続くと予測しています。このような状況では、DXの進展が滞るのも無理はありません。特に将来の見通しを尋ねたところ、IT人材不足は3年後に56.5%、5年後には55.1%が拡大すると答えています。将来的にますます厳しい状況が予想されるため、早急な対応が求められます。
海外ITエンジニアの活用
一方で、DXが進展している企業では、海外ITエンジニアの活用が重要な要素となっています。調査結果によれば、DXが進んでいる企業のうち83.7%が「海外ITエンジニアが必要」と認識しています。これは、DX推進において海外からの人材がもたらす価値を強く感じている証左です。具体的には、全体の約82.4%が海外ITエンジニアを積極的に採用・検討しているとの結果が出ています。
まとめ
建設業界のDXは、他産業に比べて遅れが目立っていますが、今後の「海外ITエンジニア」の採用が進めば、この状況を改善する可能性があります。人材確保が急務である中、国内のみならず、海外からの人材活用が鍵となることが示唆されました。今後、建設業界がどのようにDXを進め、世界で通用する競争力を獲得していくのか、注目が集まります。