GWにおける有給休暇取得の意識調査とワークライフバランスの変化
ゴールデンウィーク(GW)は毎年多くの日本人にとって待ち望む大型連休です。この時期には旅行やレジャーを楽しむ人々が多い一方で、仕事や生活スタイルにどう影響しているのでしょうか。株式会社フォーイットが実施した全国500人を対象にしたアンケート結果をもとに、GW期間中の有給休暇の取得状況や意識について掘り下げてみましょう。
調査の概要
今回の調査対象は20歳から69歳の男女で、全国各地の500人が回答しました。調査はネットリサーチを通じて行われ、2025年4月18日に実施されました。具体的な質問内容は「例年、GW期間の勤務日に有給休暇を取得して大型連休にしますか?」というもので、以下のような選択肢が用意されました:
1. 必ず有休取得して連休にする
2. 暦次第で有休取得する
3. 予定次第で決める
4. 基本有休は取らない(暦通りの休みのみ)
5. GW期間は毎日仕事がある
6. 仕事をしていない
GW期間中の有休取得状況
調査の結果、最も多い回答は「基本有休は取らない」で、全体の29.6%を占めました。次いで「予定次第で決める」が13.2%、「必ず有休取得して連休にする」が9.0%という結果です。一方、「仕事をしていない」との回答は32.4%に達しました。この調査からも、一般的にGW期間中の多くの人々が有休を取得することに対して消極的であることが分かります。
産業別の有休取得傾向
興味深いことに、男女別のデータを見ると、男性の方が有給を取得する傾向が強いことがわかりました。2025年3月時点のデータによれば、男性の多くが従事している「製造業」には708万人が就業し、女性が多い「医療、福祉」には675万人が該当します。やはり、産業によって有休制度の運用や文化が違うことも影響しているようです。
若年層の意識の変化
年代別に見ると、特に20代と30代の有休取得に対する意識が高いことが明らかになりました。この世代は「必ず有休取得して連休にする」と回答した人が多く、仕事以外の時間を大切にする傾向が強まっています。対照的に、40代以上の世代は会社への貢献心が強く、休暇取得には慎重であることが伺えます。また、40代以上の多くはGW期間中は「自宅で過ごす」と回答しており、軽い休暇であることを重視しているようです。
家族を背景にした休暇取得
さらに、子どもがいる家庭においては、有休を取得する割合が高いことも印象的です。GWに家族旅行を考える場合、まとまった休暇を取ることが重要になります。また、学校が休みのため、子どもの世話をする必要から有給を利用する親も多いでしょう。
今年のGWの動向
2025年のGWは最大で11連休も実現可能ですが、最近のトレンドとしては円安や物価高、カレンダーの並びの悪さから、有休を取得せずにカレンダー通りの休みを選択する人も増えています。これらの要因から、GWの過ごし方や有休取得の習慣は今後も変化していく可能性があります。
おわりに
価値観の多様化や経済的な影響を受け、GWにおける休暇の取り方は今後も変わっていくことでしょう。特に若い世代の働き方の意識が、今後の休暇文化にどのように影響を及ぼすのか、引き続き注目が必要です。
この調査結果を通じて、私たちの働き方やライフスタイルについて深く考える機会にしていきたいものです。