久留米市での新しい交通手段『TOCKLE』
福岡県久留米市において、BRJ株式会社が手掛ける小型モビリティシェアリングサービス『TOCKLE』の実証実験が、2025年12月1日から始まります。この実証実験は、地方の「交通空白」を解消することを目指しており、安全性を第一に考えた電動モビリティの運用が行われます。これにより、地域住民の移動手段がより便利になると期待されています。
実証実験の概要
実証実験の期間は、2025年12月1日から2026年3月31日までを予定しており、貸出時間は毎日6:00から21:00まで。主に利用されるエリアは西鉄宮の陣駅を中心とした範囲で、約1.5kmから2.0kmの地域が対象です。利用者は『TOCKLE』アプリに登録することで、スムーズにモビリティを利用できます。
ポート設置場所
- - 宮の陣駅(ハブ拠点)
- - ビジネスプラザ横(アルカディアパーク内)
- - 古賀病院21
- - こがケアアベニュー宮ノ陣
- - 宝満川テニスコート
- - 宮ノ陣高速バス乗り場
利用料金は、基本的に50円に加え12円/分の料金がかかり、24時間利用できるパック料金は500円(税込)で提供されます。
安全講習会と試乗体験会
サービス開始に先立ち、11月26日には地域住民や宮ノ陣地区の企業従業員を対象に、安全講習会と試乗体験会が開催されます。このイベントは、久留米赤十字会館の駐車場で行われ、午前10時から午後3時までの間に開かれる予定です。参加者は、新しいモビリティの使用方法や安全について学ぶ貴重な機会となります。
『TOCKLE』の特徴と安全への取り組み
地方特有の交通課題
『TOCKLE』は、都市部とは異なる地方の交通問題に対応するために設計されています。地方は交通量が少なく、道幅も広いため、運用が比較的安全に行いやすいのが特徴。この点を活かし、地域住民の交通手段としての役割を果たすことが期待されています。
ジオフェンシング機能
また、『TOCKLE』にはGPSを活用した「ジオフェンシング機能」が装備されており、指定した危険エリアに入ると自動的に車両が停止する仕組みが導入されています。これにより、地域の特性に応じた安全対策を行っており、自治体がエリア設定を行うことが可能です。
夜間運用の禁止
さらに、業界全体の常識である「夜間こそ稼ぎ時」という風潮に逆らい、『TOCKLE』ではどの地域においても夜間の運用を禁じています。これは、酒に酔った状態での利用による事故を未然に防ぐためで、安心して利用できる環境づくりを重視しています。
自治体との連携による安心な運用
BRJ株式会社は、東京や千葉、福岡など、すでにいくつかの自治体でも『TOCKLE』の導入を進めており、使用実績がある地域も増えています。また、今後はさらに多くの自治体において導入検証を行う予定です。地方の交通空白を解消するため、BRJは地域のニーズにしっかりと応えていく方針です。
まとめ
新たな交通手段として期待される『TOCKLE』の実証実験を通じて、久留米市での交通環境がどう変わっていくのかが注目されています。地域住民の生活を豊かにし、安全で便利な移動手段が提供されることを願っています。地域の未来を担う新しい公共交通として、『TOCKLE』の活躍に期待が寄せられます。