AI時代の仲介力
2026-09-10 12:06:28

不動産業界におけるAI時代の仲介力とは?研究結果と講座情報

AI時代の不動産仲介力の研究と取り組み



はじめに


不動産業界は、AI(人工知能)の導入によって大きな変革を迎えています。その中で、どのように人間の仲介者がその役割を果たし続けることができるのか、またAIとどう共存していくかが重要なテーマとなっています。今回、株式会社Facilo(ファシロ)と中央大学の研究開発機構が共同で行った研究によって、「AI時代の仲介力」に関する知見が明らかにされました。具体的には、仲介業務における人の価値は何か、そしてどのようにそれを育成し、発揮することができるのかを探るものでした。

研究の背景


最近の不動産仲介業務では、AIの活用が進んでいる一方で、営業担当者が物件の価格交渉や信頼関係構築などの重要な局面で果たす役割は依然として高いとのことです。しかし、これまでこの「仲介力」を定量的に測るための研究はあまり行われてきませんでした。Faciloと中央大学の共同研究は、こうしたニーズを受けて実施されました。

研究の概要


本研究では、全国で1,244人を対象に、AI時代の不動産売買における「人の価値」を様々な観点から調査しました。その中で顧客が期待する仲介者の「仲介力」を3つの力、すなわち「対人力」「専門力」「提案力」に整理しました。

対人力


この力は、顧客のニーズや感情を読み取る「察する力」と、顧客の利益に適うように寄り添う「寄り添う力」で構成されています。顧客との信頼関係を築くためのスキルとも言えます。

専門力


ここでは、専門知識を用いて不動産取引におけるリスクや複雑な手続きを明確にし、顧客に分かりやすく説明する能力が求められます。AIが補助的な情報源として役立つものの、専門的な知見は人が担うべき重要な役割です。

提案力


この力は、顧客の具体的なニーズに基づき、対人力と専門力を結びつけて提案する能力を指します。顧客への適切な選択肢を示し、その判断を支えることが求められます。

研究結果


調査の結果、営業担当者が顧客にとって主要な情報源であることが明らかになりました。物件の購入過程では、取引が進むにつれて営業担当者の重要性が増すことが確認されています。特に、AIを頻繁に利用するユーザーの中でも、営業担当者からの情報に対する期待は依然として高いことが分かりました。

無償講座の実施


このような研究結果を踏まえ、Faciloは株式会社Schooと連携し、宅地建物取引士試験の受験者向けに「Facilo宅建講座 直前対策」を無償で提供することが発表されました。これにより仲介者に必要なスキルを実践的に学ぶ機会が提供され、今後の仲介業務に生かされることが期待されます。

期待される効果


この取り組みによって、AIの発展とともに不動産仲介を担う人材の育成が促されるとともに、業界全体のリスキリングや組織力の強化につながることが期待されています。また、研究の成果が実際の仲介業務にどのように活かされるのか、今後の展開に注目が集まります。

まとめ


AIが進化する時代においても、仲介業務では人の価値が依然として重要であることがこの研究からも明らかになりました。Faciloと中央大学の取り組みは、業界の将来を見据えた価値ある一歩となります。仲介者が求められる「仲介力」をいかに育成し活かすかが、不動産業界の発展の鍵を握るでしょう。


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