2025年台湾動向：台風被害と兵器開発の最新情報

台湾経済と社会の注目動向

最近、ワイズコンサルティングが発表した最新レポートにおいて、台湾の経済動向や社会問題が取り上げられました。特に2025年9月29日の号では、台風18号による大規模な災害や、それに関連する各種施策が詳述されています。

台風18号による災害

「スーパー台風」とも呼ばれる台風18号が台湾の南側を通過した際、高雄県の馬太鞍渓で形成されたせき止め湖が決壊しました。この事故により6800万トンもの水が光復郷に流れ込み、甚大な被害を引き起こしました。23日午前の時点で、15人の死亡が確認され、31人が行方不明のままです。また、避難指示を受けた住民の中には、避難が間に合わなかった人も多く、高齢者などが中心に影響を受けています。

台風の接近に伴い、中央災害対策本部が設置され、住民に避難が呼びかけられましたが、避難が間に合わなかったことが悔やまれます。卓栄泰行政院長は、政府としての避難計画に不足があったことを認め、今後の改善を約束しました。

兵器開発と国際協力

また、台湾の防衛産業においても新たな動きがあります。国家中山科学研究院（中科院）は、M60A3戦車用の戦車砲制御・照準システムを開発し、米軍事企業レオナルドDRSに代理販売を委託することになりました。これは、中科院が開発した装備が海外販売に向けて外部に委託される初のケースであり、台湾の防衛産業における国際的な協力が期待されています。

安倍晋三研究センターの設立

さらに、国立政治大学では故・安倍晋三元首相を記念する「安倍晋三研究センター」が設立され、双方の国の外交や経済政策の研究が進められます。開所式には台湾の高官や日本の関係者も出席し、今後の日台関係の深化に寄与することが期待されています。

さらなる都市・経済開発

台鉄高雄駅前では大規模な都市再開発計画が進行中で、2034年の完成を目指しています。このプロジェクトは、人々が集まる都市空間を創出し、地域の経済活性化に貢献することを目的としています。また、セブンイレブンが開発したAIを活用した宅配便の自動受取ロッカーも近日中に導入予定であり、利便性の向上が図られます。