三生医薬とポーラが共同研究した抗酸化メカニズムを発表、2025年分子生物学会で公開

三生医薬とポーラ、抗酸化メカニズム研究で新たな第一歩

三生医薬株式会社（以下「三生医薬」）と株式会社ポーラ（以下「ポーラ」）は、フラボノイドとアスコルビン酸の相乗効果についての研究を行い、その成果を2025年12月3日から5日まで横浜で開催される第48回日本分子生物学会年会で発表します。本研究は、健康食品やサプリメントの新しい開発手法に野心的な一歩を踏み出すものです。

積極的な共同研究の展開

三生医薬は、ポーラの研究開発テーマに合った“顧客専任チーム”を編成し、原料の選定から研究プロセスの全般に関わる形で支援してきました。この新しい形の「共創型OEM」は、製造受託の枠を超え、重要な役割を果たしています。

フラボノイドの選定

今回の共同研究では、柑橘類由来のフラボノイド群に注目しました。三生医薬の学術チームは、数千種類のフラボノイドの中から抗酸化作用が高く、アスコルビン酸と親和性のある「レモン」、「ベルガモット」、「じゃばら」、そして「青みかん」の4種類を選定しました。この選定によって新たな原料が明らかになりました。

複合エキスの研究方向

原料開発の専門チームは、複合エキスの有効性を確認するための予備試験を実施しました。フラボノイドの組み合わせがアスコルビン酸の持続的な効果を向上させることがわかり、更なる研究への道筋が示されました。

細胞レベルへの影響

ポーラによる酸化ストレス試験では、三生医薬が技術的なサポートを行い、植物エキスとアスコルビン酸の複合エキスが表皮細胞のROSの発生を抑制することを確認しました。この成果は、健康食品の開発に向けた大きな前進と言えます。

研究開発への期待

三生医薬の常務取締役である又平芳春氏は、両社の連携によって生まれた研究成果について、「お互いの専門知識を活かした共同作業が、新しい開発のビジョンを生み出す」と述べています。彼はまた、OEMメーカーが単に指示に従うのではなく、顧客と共に新しい価値を創造することが求められる時代であると強調しました。

抗酸化戦略の重要性

肌の健康を守るためには、紫外線や環境ストレスによる酸化からの保護が不可欠です。この酸化防御には、即効性の高い抗酸化作用（アスコルビン酸など）と持続性のある細胞内抗酸化作用の両方が求められます。

今後の展望

今回の研究成果は、フラボノイドを使用した新たな抗酸化戦略を提示し、より効果的な肌の保護素材の開発に繋がる可能性があります。二つのアプローチを兼ね備えた複合エキスが、今後の健康食品市場に新たな選択肢を提供することが期待されます。

この共同研究を受けて、三生医薬は引き続き専任チーム制を基盤とした共創型OEMとして、顧客のニーズに応え続けていく方針です。今後も新しい価値を創造するための研究に注力し、健康で美しい未来を築くためのサポートをしていきます。