メドメイン、病理AIの可能性を広げる資金調達
福岡市を拠点とするメドメイン株式会社は、病理診断を支えるためのデジタル病理支援AIシステム「PidPort」の開発を進める企業です。このたび、4.7億円の資金調達を行ったことが発表され、累計の資金調達額は25億円に達しました。リード投資家にはOne Capitalが名を連ね、Niremia CollectiveやPlug and Playといった、シリコンバレーを拠点とする著名なベンチャーキャピタルも参画しています。
メドメインとは
メドメインのミッションは「テクノロジーでいつでも、どこでも医療にアクセスできる世界を創造する」です。病理診断において、物理的なプレパラートに依存してきた従来の手法から、デジタル化されたサービスへとシフトさせる取り組みを行っています。具体的には、遠隔医療を支援するクラウドシステムの展開や、AIによる迅速かつ高精度な病理解析の提供を行い、多くの医療機関に導入されています。
新たな資金調達の背景
新たに調達した資金は、「PidPort」のさらなる機能強化とともに、デジタル病理の領域に設備投資を行い、営業体制を確立するために使用される予定です。最近の研究によると、がんの診断件数は年々増加しており、病理診断における人手が慢性的に不足していることが大きな課題となっています。メドメインは、デジタル技術を駆使したサービスを通じて、この問題に対処し続けています。
「PidPort」の多様な活用法
「PidPort」は医療機関における遠隔診断支援を含む多様な使い方ができ、カンファレンスの開催や学会利用、教育目的での活用などが行われています。これにより、医療従事者間での情報共有が容易になり、診断の精度を向上させています。
資金調達で見込まれる展望
今後、メドメインはさらなる機能強化と周辺システムとの連携を進め、サービスの便利さを向上させるとともに、より多くの医療現場への支援を見込んでいます。また、グローバルな展開を視野に入れた組織体制の強化も進めていく予定です。
メドメインのCEOである飯塚統氏は、今回の資金調達を通じて、特にチームの強化や採用にも注力する考えを示しました。彼は「共に医療の未来を創り上げるエキサイティングなタイミング」と表現し、関心のある求職者の応募を呼びかけています。
結論
メドメインの取り組みは、医療の質を高めつつ、医療の未来に向けた大きな一歩を踏み出したことを示しています。病理AIの活用が進むことで、より多くの患者が迅速かつ正確な診断を受けられるようになることが期待されます。今後の展開に注目が集まります。