沖縄初のドローン「IBIS2」による雨水管点検デモ
沖縄で初めて狭小空間点検ドローン「IBIS2」を使用した雨水管内部の飛行デモが行われました。この取り組みは、株式会社Liberawareと九電ドローンサービス株式会社が共同で実施し、那覇市上下水道局の協力を得て実施されました。
デモ飛行の概要
このデモ飛行は、沖縄県の上下水道関係者約30名が参加し、ドローンの実用性や安全性について検証する目的で実施されました。デモは屋内の雨水地下貯留施設内で行われ、IBIS2による点検作業が安全かつ効率的に行えることが証明されました。特に、IBIS2は狭くて暗い場所に適した小型ドローンであり、飛行することで人間が立ち入ることなく内部検査が可能となります。
IBIS2の特徴
IBIS2は、日本製で外形寸法は194mm×198.5mm、重量は243g(バッテリ含む)。その特徴は、「狭くて、暗くて、危険な」環境下でも飛行できる性能を持っているところです。このドローンは、雨水管内の点検や計測を行うために特化して開発されたため、各種点検業務に革命をもたらすことが期待されています。特に、飛行中に鮮明な映像を撮影できる機能は、大きな利点です。
操縦体験会と参加者の声
デモの翌日には操縦体験会も開催され、参加者は実際にIBIS2を操作する機会を得ました。参加者からは「ドローンの操作性や飛行中の安定性を体感できて非常に有意義だった」との声が寄せられました。下水道施設の維持管理において、過酷な環境下での点検作業を効率的に行うための重要な技術であることが再確認されました。
3Dデータ作成の成果
イベントでは、IBIS2が撮影した映像データを基に点群データを生成し、管路内部の3Dモデルを構築する作業も行われました。このように、地上部の環境データを取得する3Dデータ計測システム「SEAMS」と合わせて、地下と地上を一体化した3次元データの作成に成功しました。これにより、維持管理業務の効率化にも大いに寄与することが期待されています。
今後の展望
双方の企業は、今回のデモで得られた知見をもとに追加の技術開発やサービス導入を進める意向を示しています。「IBIS2」を使った点検手法の導入検討や、さらなるドローン技術のうまく利用して、社会に貢献する活動を継続するとしています。
このデモ飛行を通じて、沖縄におけるドローン技術の重要性と効果が実証され、今後の活用が一層進むことが期待されるでしょう。IBIS2のような先進的な技術が、地域のインフラ管理や防災活動において重要な役割を果たすことになるのです。