太陽工業とダイセー倉庫運輸が合成樹脂リパックで提携し物流効率を改善

太陽工業とダイセー倉庫運輸が提携、合成樹脂リパックを開始

大手企業の太陽工業株式会社は、2025年3月より合成樹脂のリパック事業でダイセー倉庫運輸株式会社と提携することを発表しました。この協力により、愛知県と福岡県にあるダイセー倉庫運輸の拠点を活用し、物流効率を大幅に向上させる目的で、フレキシブルコンテナバッグ「タイコン」のレンタルを奨励します。

合成樹脂の物流環境の変化

合成樹脂はポリプロピレンやポリエチレンなど、さまざまなプラスチック製品の原材料として重要な役割を果たしています。これらの原材料は、粒状で物流され、プラスチック加工業者へと配送されます。近年、合成樹脂の需給環境は大きな変革期に直面しており、特に最終的なプラスチック製品の需要が弱まっています。このような状況下で、輸入される合成樹脂の増加が見込まれていますが、国内物流環境がフレキシブルコンテナバッグに適合しない小袋の使用が増加しています。これにより、倉庫で小袋からフレキシブルコンテナバッグに詰め替える必要が生じ、物流と保管の効率化が急務となっています。

リパックを通じた効率の向上

そこで、太陽工業とダイセー倉庫運輸が手を組むことで、合成樹脂をフレキシブルコンテナバッグ「タイコン」へ迅速にリパックするプロセスが確立されます。この流れによって、愛知県のダイセー倉庫運輸の拠点でのリパック活動が進むことで、物流から保管にかけての効率が格段に向上し、環境への負担も軽減されると期待されています。特に、ランニング型フレキシブルコンテナバッグは1トンの充填が可能で、何度も繰り返し利用できるため、環境への影響を最小限に抑えた持続可能な選択肢です。

提携のメリット

この提携により、太陽工業のフレキシブルコンテナバッグ「タイコン」とパレットのレンタルが一括で手配できることになり、荷主の手間を大いに軽減します。また、タイコンは全国の7拠点で洗浄やメンテナンスが行われ、使用後の回収および管理も一貫して行われるため、企業の業務効率が向上します。さらに、リパックに際しては内袋が不要で、詰め替え作業の手間を減らしつつ、段積みしても安定性が高まるため、保管作業時の事故のリスクも低下します。

太陽工業とダイセー倉庫運輸の背景

太陽工業は1963年に設立され、合成樹脂などに特化したフレキシブルコンテナバッグの開発で国内市場をリードしてきました。物流事業においては、環境負荷を減らしながら、持続可能な運営を通じてより良い社会の構築に寄与しています。対するダイセー倉庫運輸は1974年設立で、合成樹脂や合成ゴムなどに特化した物流ネットワークを構築しており、全国へとサービスを拡大しています。