TelexistenceとPhysical Intelligenceが手を結ぶ
2023年10月、ロボティクス業界に新たな旋風を巻き起こす提携が発表されました。Telexistence株式会社(以下「TX」)と、米国のPhysical Intelligence(以下「PI」)が、コンビニエンスストアなどの小売店舗での業務自動化を目的とするパートナーシップを締結しました。この機に、両社が共同で開発中の新たなロボット技術とその影響力についてご紹介します。
自動化に向けた挑戦
TXは、これまでに自社のロボット「GHOST」を利用してコンビニ店舗での飲料補充業務の大部分を自動化してきました。しかし、商品棚に転倒した飲料を立て直すといった予測不可能な状況では、人間のオペレーターによる遠隔操作が必要であり、依然として完全な自動化には至っていませんでした。
そこで注目されるのが、TXとPIのパートナーシップです。この提携により、TXが持つ豊富な経験知と遠隔操作データをPIの汎用ロボット基盤モデルと組み合わせることで、ロボットの自律制御技術の確立を目指します。これにより、人間が操作しないと対処できない状況でも、ロボットが自律的に判断し、行動できるようになるのです。
両社の役割分担と目標
パートナーシップのもと、TXは小売店舗で稼働するロボットやそれに伴う遠隔操作データの提供を行います。これにより、TXのロボティクス技術を活用して、PIの汎用ロボット基盤モデルの実機実装を進めます。一方、PIは実環境から得たデータを基に、同社独自のVision Language Action(VLA)モデルを学習し、アノマリー事象からの自律的な回復のためのポリシーを開発します。
このように、お互いの知見を活かすことで、両社は新たな学習ループを構築し、オペレーターからの新しい操作データをVLAモデルに継続的にフィードバックする仕組みを整えていく予定です。最終的には、人間並みの身体知を備えたロボットが様々な産業で、人間の労働を支援・代替することを目指しています。
未来への期待
この特別なパートナーシップはすでに始まっており、両社は今後の重要な進捗について随時発表していくと述べています。ロボットの自動化は、この提携を契機に新たな進化を遂げることが期待されます。
テクノロジーが進化する中、私たちの日常にどのような変化をもたらすのか、一日でも早くその成果を見たいものですね。
今後も、TelexistenceとPhysical Intelligenceから目が離せません!