見た目の可愛さだけがすべてじゃない!極小犬・レアカラー犬の現状
最近、SNSや動画コンテンツの普及に伴い、ペット選びが見た目の可愛さや希少性に重視される傾向が強まっています。特に、極小サイズやレアカラーの犬種が人気を博し、その需要はますます高まっています。しかし、この流行には注意が必要です。健康を犠牲にした繁殖が進行している実情があるからです。
獣医師の反対意見が示す懸念
株式会社ペトリコウェルが実施した調査によると、獣医師の約7割が極小犬やレアカラー犬の繁殖に反対しています。具体的な結果を見てみましょう。極小犬については、「反対」が23.0%、「どちらかといえば反対」が47.6%と、健康リスクを懸念している声が多いことがわかります。同様にレアカラー犬も、約7割の獣医師が懸念を表明しています。
極小犬の健康リスク
極小犬にはさまざまな健康リスクが存在します。調査によると、以下のリスクが指摘されています:
- - 低血糖症リスクが高い(81.7%の獣医師が「そう思う」)
- - 骨や関節の脆弱性(80.7%の獣医師が「そう思う」)
- - 呼吸・循環系の問題(76.0%の獣医師が「そう思う」)
- - 体温管理が難しい(76.7%の獣医師が「そう思う」)
- - 麻酔リスクが高まる(80.8%の獣医師が「そう思う」)
このように、体が小さいことが多くの健康問題を引き起こしているのです。
専門家の見解
遺伝学の専門家である今本成樹氏は、極小犬のリスクについて詳細に解説しています。特に食事量が少ないことで低血糖を引き起こす可能性が高く、場合によっては命に関わる場合もあるそうです。さらに、顎の骨が薄いため、歯周病が悪化することも多いとのこと。
また、極小犬を繁殖する母犬にもリスクがあります。骨盤が狭い場合、難産となることがしばしばあるため、ブリーディングには慎重な姿勢が求められるのです。
レアカラー犬の見えないリスク
次に、レアカラー犬についても健康リスクが指摘されています。皮膚疾患や視覚・聴覚異常、遺伝疾患のリスクが高まることが調査で明らかになっています。メラニン不足によって紫外線に弱く皮膚炎を起こしやすい子が多いことも懸念されています。また、近親交配による遺伝的な異常が多くなりがちです。
現場の獣医師の声
実際に診療を行っている獣医師たちの声も重要です。極小犬の健康問題に関するフィードバックには、体温調節ができないために体調不良を訴える症例や、骨のトラブルが頻発することが報告されています。また、レアカラー犬の免疫力が低下しているとの意見も多いです。
どうすれば良いのか?
このように見た目の可愛さや希少性を重視するあまり、犬たちが健康面で苦しんでいる現状を考慮する必要があります。我々が見直すべきは、単に外見重視ではなく、「どのように繁殖され、どのような環境で育ってきたのか」といった飼い方の視点です。
健康を第一に考えるブリーディングを
幸運にも、株式会社ペトリコウェルが運営する『Breeder Families』は、健康を重視した優良ブリーダーのみを紹介するマッチングサイトです。ここでは、アニマルウェルフェアを優先し、健康で社会性豊かな子犬たちが紹介されています。
ブリーダー選びは、すべての犬たちの健康と幸福に大きく影響を与えます。これから犬を迎え入れる方は、ぜひ『Breeder Families』を訪れて、正しい知識を持ったうえで愛するペットを選んでいただきたいと思います。