シンガポールからアジアを結ぶ、遠隔品質管理の新たな形
株式会社クアンド(福岡県北九州市)が開発した遠隔支援ツール「SynQ Remote(シンクリモート)」が、アジア地域における空調管理の効率化に貢献しています。新日本空調株式会社の海外法人、SNK (ASIA PACIFIC) PTE. LTD.は、2025年10月からこのシンクリモートを活用し、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、スリランカの空調設備工事を遠隔から品質管理する取り組みを開始します。
課題と背景
かつては、品質確認のためには現場に足を運ぶ必要がありました。特に、国をまたぐ移動は約2〜3日の時間を要し、管理者の「今この瞬間を確認したい」というニーズに応じられない状況が続いていました。この物理的制約を解消するため、シンクリモートを用いることが決まったのです。
シンクリモートの導入による変革
シンクリモートの導入によって、月に1回の巡回から週1回以上の短時間・高頻度な巡回へと変更されました。これにより、現場での小さな問題を早期に発見し、迅速な指示が可能となります。たった5〜10分の接続で、細やかに状況を把握することができ、品質管理の向上に直結します。
具体的な運用方法
シンガポールの管理者は現地の所長やスタッフと随時接続し、状況確認を行います。これにより、移動の手間を省き、確認回数を増加させています。
現場の環境による影響を最小限に抑えるため、事前に撮影した写真や動画を通話中に表示し、リアルタイムで指示を出します。
ポインタや描画機能を使用して、指定した場所をわかりやすく伝えることで、言葉の壁を越えて正確な指示をおこなう体制を整えています。
導入による成果
このアプローチにより、月1回の出張から週1回以上の遠隔巡回に変わり、是正のリードタイムも2〜3日から即時確認が可能になりました。さらに、確認の早期化により問題の芽を見逃さず、より高い品質を安定的に保つ体制を築くことができました。
SNKのコメント
SNKの工事管理部門の友久保様は、シンクリモートの導入によって「現場を確認する回数が増え、迅速な対応につながっている」と話しています。この新しい体制は、今後の標準モデルとなる可能性を秘めています。
まとめ
株式会社クアンドは、技術を通じて品質管理の新しいパラダイムを提案しています。移動の負担を減らし、確認の頻度を増やすことで、アジアにおける空調工事の品質を向上させるこの取り組みは、今後の国際的なサービス展開に向けた重要な一歩となっています。日本の高品質な施工管理を海外に展開することで、さらなる成長が期待されます。