福岡で『すい臓がん啓発プロジェクト』が始動。早期発見を目指して医療と連携

すい臓がん啓発プロジェクト in 福岡の取り組み

福岡県では、がん検診受診率が全国でも下位に位置しています。その現状を受けて、Craif株式会社が主導する「すい臓がん啓発プロジェクト in 福岡」が始動します。このプロジェクトは、医療機関や薬局チェーンと連携し、市民の健康意識を高め、がんの早期発見を目指すものです。

背景と目的

がんは日本において多くの人々に影響を与えており、現在では約2人に1人ががんに罹患すると言われています。福岡県ではがん検診の受診率が低く、特にすい臓がんの5年生存率は極めて悪いことが知られています。すい臓がんは初期症状がほとんどなく、通常の検査では早期発見が困難ですが、早期に発見されれば生存率は大幅に向上します。これを実現するために、すい臓がんの啓発活動が必要不可欠です。

プロジェクトの具体的な取り組み

このプロジェクトでは、以下のような活動が行われる予定です。

- 啓発イベント開催: 消費者向けの啓発イベントを定期的に企画し、多くの人々にすい臓がんについての重要性を認識してもらいます。
- セミナーの実施: 薬局店舗での啓発セミナーを行い、専門家による正しい知識や検診の重要性を広めます。
- 検診情報の提供: 受診を促すための情報を提供し、がん検診の受診率向上を図ります。

2025年12月2日には、アクロス福岡円形ホールで「自分にあったがん対策とは？」と題したイベントが予定されています。福岡山王病院の消化器病専門医とCraifのCTOが登壇し、切実な課題についての講演が行われます。

Craifの役割

Craifは、尿を用いたがん検査「マイシグナル®」の開発を進めており、すでに多くの医療機関や薬局で導入されています。尿中に存在するマイクロRNAを解析することで、すい臓がんを含む10種類のがんのリスクを評価することが可能です。これにより、患者は体に負担をかけずに検査を受けることができます。さらに、Craifは九州大学などの研究機関と連携し、地域における早期発見のモデル構築にも力を入れています。

みんなで取り組むがん対策

すい臓がん啓発プロジェクトは、地域全体でがん対策を進めるための試みです。医療機関、薬局、企業、さらには地域の経済団体が手を取り合い、福岡を日本一早期にがんを発見し、治療につなげる地域へと変貌させることを目指しています。

今後も、多くの市民にこのプロジェクトの重要性を理解していただき、検診受診への第一歩を踏み出してもらえるよう、様々な活動を展開していく予定です。がん治療の選択肢を広げるために、ぜひ皆さんもこの取り組みに参加してみてはいかがでしょうか。