KOALA Techが権威ある最優秀論文賞を受賞
福岡市西区に拠点を置く株式会社KOALA Techが、2024年の「Journal of The Society for Information Display」から最優秀論文賞を受賞しました。この受賞により、今後のさらなる技術革新への期待が高まっています。この栄誉は、2025年5月にカリフォルニア州で開催されるSID Display Week 2025において公式に表彰されることになります。
グローバルな影響力を持つ学会誌
「Journal of The Society for Information Display」は、ディスプレイ関連の学会誌として世界最大のものであり、毎年開催されるDisplay Weekは、各企業や研究機関が最新技術を発表する重要な場となっています。業界の専門家が集まり、技術の進展や未来の可能性を探る貴重な機会です。
受賞の背景と技術の詳細
今回、KOALA Techが受賞した論文のタイトルは「Realization of an organic semiconductor electroluminescent device with high directionality and color purity」です。この論文では、従来の有機EL(OLED)技術における、高い直進性と色純度を有する新たな有機半導体発光素子の実現について述べられています。従来のOLEDは、直進性が乏しく、光のスペクトル幅が広いという課題がありましたが、KOALA Techは独自の材料設計と素子設計によって、発散角度1.1度と色純度2.5nmという特性を達成しました。
さらに、Display Week 2025では青色だけでなく緑色や赤色の発光素子でも同様の特性を実証し、どの色層でも高い性能を維持する技術の確立を証明しました。
有機半導体レーザーの革新
KOALA Techの技術の革新ポイントは、有機半導体レーザーの適用範囲にあります。無機レーザーに対して、発振波長を自由に選べる、様々な配置が可能、超集積が可能といった利点があります。今後の応用として、生体認証や光学センサーなどの新しい分野での展開が期待されています。また、フレキシブルデバイスへの適用も可能で、その利便性は未来の超スマート社会に向けて大きな影響を与えるでしょう。
KOALA Techの未来
KOALA Techは、九州大学の有機光エレクトロニクス研究センターを母体に設立されたスタートアップ企業で、OSLD技術の実用化を目指し活動しています。OSLDは高精細かつフレキシブルなデバイスに大きな可能性を秘めており、同社はそのプラットフォームとしての普及に努めています。
これからの社会では、人々の生活をより豊かにするために、KOALA Techの技術がどのように貢献していくのか、非常に楽しみです。KOALA Techの今後の動向は、福岡だけでなく、世界中のテクノロジー界においても注目されることでしょう。
詳細については、
KOALA Techの公式ウェブサイトをご覧ください。