コペンハーゲン初の日本のおにぎり屋ポップアップの成果と今後の展望
株式会社Onigiri&Co.が展開した初のポップアップストア「enmusubi」は、2024年4月27日から5月4日までの間、デンマーク・コペンハーゲンで大盛況に開催されました。この開催場所は、現地で評判のレストランPosh Jahで、700名近くの来場者を迎えました。初の挑戦にもかかわらず、平均客単価は約2,188円に達し、初日から2割以上のリピート率も記録しました。
私たちが提供したおにぎり、日本茶、味噌汁のメニューは、現地の方々に新たな味覚体験をもたらしました。「こんなに美味しいおにぎりは初めて」「毎日食べたい」といった声が寄せられ、私たちの料理が日常の食文化に溶け込む可能性を広げていることを実感しました。
日本の食文化と北欧市場の融合
ポップアップイベント中には、来場されたお客様との直接の対話を通じて、北欧の消費者が日本食にどのような関心を寄せ、どんなニーズを持っているかを深く理解する貴重な機会となりました。特に、グルテンフリーやベジタリアンといった食の多様性についての意識が高いことが印象的で、現地の食生活に日本の食文化を取り入れる余地が大きいと感じました。
私たちは、有明産の海苔を使い、厳選した日本のお米など、日本産の食材にこだわることで、自然な味わいとやさしい風味を引き出しました。現地の新鮮な食材とのコンビネーションも好評で、私たちの料理が地域の嗜好に適応した結果、多くのお客様に喜んでいただけました。
ポップアップの成果とデータ分析
来場者の反応から、特におにぎりの人気は圧倒的で、「おにぎりは親しみやすく、美味しい」という評価を得ています。しかし、横展開した日本茶や味噌汁については、販売比率が当初はあまり伸びませんでした。それでも、現地で高品質な旨味成分を持つ味噌を使用し、その魅力をしっかりと伝える努力を続けた結果、初日から味噌汁の販売比率は3.5倍に増加しました。当初はあまり注目されなかった脇役も、実は大きな成長の可能性を秘めていることがわかりました。
今後のビジョンと多角的展開
このポップアップイベントは、私たちの事業にとって新たな一歩であり、北欧市場のポテンシャルを確認する貴重な機会となりました。私たちは、単なるトレンドで終わらせず、日本食文化を現地に根付かせるために、定期的なポップアップの開催や市場調査を続けていく計画です。
さらに、Onigiri&Co.は、日本のお米や海苔を輸出し、現地の飲食店や小売店との架け橋となることを目指します。また、北欧での日本食文化を担う料理人のサポートにも力を入れ、現地のニーズに合わせて活躍できる環境を整えていきます。
私たちの目指すのは、日本の生産者による質の高い食材が国際的に評価され、生産者と料理人が連携して新たな価値を創造することで、地域の人々に豊かな食体験を提供することです。
だからこそ、今後はさらに多くの人々に、私たちの「おにぎり」を通じて、深い日本の食文化を知ってもらいたいと思います。コペンハーゲンに限らず、他の地域への展開も考慮しつつ、今後の活動を進めていきます。私たちの挑戦が、未来の食のつながりを生み出すことを期待しています。