マインクラフトで描く未来の北九州市—小・中学生が企画する「北九州マイクラ化計画 2063」

マインクラフトで描く未来の北九州市

2025年1月18日と26日、北九州市若松区の学術研究都市で行われた「北九州マイクラ化計画 2063」は、九州工業大学が主催する小・中学生向けの特別なワークショップでした。このイベントでは、子供たちがマインクラフトを使って、2063年の未来の北九州市を想像しながら創造力を高めました。ここでは、その開催の背景やプログラムの詳細、参加者の様子を詳しくたっぷりとお伝えします。

開催背景

「北九州マイクラ化計画 2063」は、九州工業大学が主幹機関となって行う教育プログラムの一環です。PARKS（Platform for All Regions of Kyushu & Okinawa for Startup-ecosystem）という九州・沖縄圏域の大学発スタートアップ・エコシステムを支える組織が、この活動を支援しています。2023年に市制60周年を迎えた北九州市は、未来の100周年を視野に入れて、ロボット技術などの発展を考えるきっかけになるよう、子供たちの創造的な知的探求を促す場を設けました。

ワークショップの内容

DAY 1: ロボットとの出会い

1日目のテーマは「北九州×マインクラフトロボットが活躍する未来～2063年の北九州市を考える～」。参加したのは小・中学生25名で、まず始めに九州工業大学のロボット研究室を訪問しました。そこで、服を着せるロボット「HAFY」を体験し、介護支援のためのロボット技術を学びました。子供たちはロボットがどのように作られているのか、どんな会話で決定されているのかに興味津々でした。「将来、自分もロボットを作りたい」といった声が印象的でした。

その後、頭に描く未来像を具現化するため、マインクラフトを通して独自の世界を創り出す作業に取り組みました。参加者はアイデアを形にし、創造力やチャレンジ精神を存分に発揮していました。

DAY 2: アイデアを発表

2日目には、プロマインクラフターのタツナミシュウイチ氏が講師として登場しました。子供たちは前日に制作したマインクラフトの作品を使って、お互いのアイデアを発表し、タツナミ氏から貴重なアドバイスを受けました。「一番伝えたいポイントはどこですか？」という問いかけに、参加者は自分たちのメッセージをより明確にするように努めました。

パネルディスカッションと発表会

パネルディスカッションでは、タツナミ氏、九州工業大学の柴田教授、そして若い起業家としてプログラミングクラブを立ち上げた小学生も参加しました。彼らは「面白いと思ったことをきっかけに挑戦していくことが大切」といったメッセージを共有しました。

その後行われた作品発表会では、7チームが「ロボットが活躍する未来」というテーマで発表し、会場は熱気に包まれました。各チームは、自分たちの未来の北九州市を描いた作品に込めた思いを堂々と語り、その姿には多くの感動がありました。

まとめ

参加者の熱意や創造力、挑戦する姿勢は、将来の北九州市に繋がる貴重な体験となったことでしょう。今回のワークショップを通じて、子供たちが持つ無限の可能性を感じ、中から生まれる新しいアイデアや挑戦が、未来の地域づくりに影響を与えることを期待しています。タツナミ氏も「マイクラを楽しんで、さらに面白いことを作り続けていってください」とエールを送りました。

このように、北九州の未来を考えるこのユニークな試みは、子供たち自身による街づくりという新しい風を吹き込む素晴らしいイベントでした。これからも、地域に根ざしたイノベーターたちの挑戦が続くことを期待しています。