鹿島環境エンジニアリングとTapyrusの連携
福岡県飯塚市に本社を置く株式会社chaintopeの提供するブロックチェーン技術「Tapyrus(タピルス)」が、鹿島環境エンジニアリング株式会社と連携し、廃棄物トレーサビリティシステムに導入されることが決定しました。この新システムは、廃棄物をどのように再資源化するのかを記録し、そのプロセスを透明化することを目的としています。提供開始は2025年11月からです。
新しいシステムの特長
このトレーサビリティシステムは、2008年から展開されている電子マニフェストASPサービス「KENET®(ケーイーネット)」の機能を拡張した形で提供されます。これにより、産業廃棄物だけでなく、一般廃棄物や工程端材などもサポートされ、幅広く廃棄物のトレースが可能になります。
ブロックチェーン技術の活用
Tapyrusのブロックチェーン技術を活用することで、高速かつ信頼性の高いデータ記録が実現されます。この技術により、廃棄物が発生した元からの情報が透明に提供され、メーカーにとっても価値あるデータとなります。さらに、CFP(Carbon Footprint of Products)に対応した機能も備えており、環境負荷の可視化を図ることができます。
増加する環境意識
今の時代、企業における環境対策が求められている中、鹿島環境エンジニアリングは廃棄物管理の向上を目指しています。新たに導入されたこのシステムは、廃棄物の処理過程や再利用の履歴を記録することで、業界全体の透明性を高める役割を果たします。また、現在規格化が進む「IEC/ISO82474」の要件にも対応しているため、品質保証にもつながります。
取り組みの広がり
本システムは、排出事業者や中間処理業者、リサイクル企業、再生原料の購入者にトレーサビリティ情報を提供します。すでに複数の企業と実験運用を行っており、早期の普及を目指しています。この取り組みによって、全体的な廃棄物管理の効率化のみならず、環境保護にも寄与することが期待されています。
企業の背景
株式会社chaintopeは、データの透明性を高めるため、Tapyrusを開発しました。全てのデータが分散台帳に記録されなければならないという理念のもと、企業間で信頼性の高いサービスを提供することを目指しています。一方、鹿島環境エンジニアリングは、環境技術の先駆者として、持続可能な社会の実現に向けた活動を展開し、廃棄物管理の分野でのリーダーシップを確固たるものにしています。
今後の展望
新たに導入される廃棄物トレーサビリティシステムは、今後の繁忙期に向けて交渉や契約が進められ、環境問題に取り組む企業に新しい価値を提供します。消費者、製造者、リサイクル業者全ての利害関係者にとって、再資源化の過程が可視化されることで、環境負荷の軽減に貢献するでしょう。
望まれる未来に向けて、これらの取り組みがどのように進化していくのか、期待が高まります。福岡エリアからの新しい事例として注目を集めるこのシステムは、サステナブルな社会の構築に大きな一歩を刻むことでしょう。