クラシエ薬品が九州初の漢方薬物流拠点を新設
2023年10月1日、クラシエ薬品株式会社が福岡県小郡市に新たな物流拠点を開設しました。これにより、九州エリアにおける漢方薬の安定供給が期待されます。近年、医薬品物流業界では輸送インフラの問題—特に「2024年問題」と呼ばれる課題—や、自然災害に対する事業継続計画(BCP)の重要性が増しています。新たに設立された配送センターは、その課題に対する解決策となることでしょう。
九州配送センターの目的とは
漢方薬の供給を安定化させるために、配送距離を短縮し、効率的な物流体制を整えることが目指されています。これにより、長距離輸送に伴うドライバー不足の課題を緩和し、配送のリスクを軽減することができます。例えば、従来は約900kmの距離が必要だった鹿児島県への配送は、新しいセンターの活用により300km以内に短縮されます。これにより配送の効率が大幅に向上し、時間とコストの両面でのメリットが生まれます。
また、災害時におけるリスク分散を図るために、九州配送センターの設立が重要な役割を果たします。万が一大型の自然災害が発生した場合でも、複数の物流拠点があれば、安定したサプライチェーンを維持することが可能です。
環境負荷への配慮
クラシエ薬品は、環境面でも新拠点の設立を通じて貢献しています。他の直販メーカーとの共同配送を実現することで、配送の効率化を図り、CO2排出量を削減する取り組みも進めています。現代社会において、環境への配慮は企業が果たすべき重要な責任の一つです。クラシエ薬品はこの責任を果たしながら、地域社会にも貢献しています。
新センターについて詳細
新たに設けられた物流センターの名称は「クラシエ薬品株式会社 九州配送センター」。この施設は、鉄骨造の3階建てで、福岡県小郡市に位置し、延床面積は7,774坪となっています。使用スペースの486坪についても、効率的に活用され、配送エリアとしては山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県をカバーしています。
クラシエ薬品は、半世紀以上にわたって漢方薬のプロフェッショナルとして、日本人の健康的な生活を支援してきました。今後も、医療用および一般用医薬品を通じて、皆さんの健康な暮らしを決して疎かにせず、漢方薬の価値を社会に提供し続けていく意向を示しています。
まとめ
クラシエ薬品の九州初となる物流拠点の開設は、今後の医薬品配送における新たなスタンダードを創出する大きな一歩です。健康で豊かな暮らしを実現するため、漢方薬を通じた取り組みや地域貢献がますます期待されることでしょう。新しい物流センターは、これからの医薬品供給の鍵となる存在です。