T2とTOTOが手を組む自動運転輸送実証
株式会社T2(東京都千代田区)が、TOTO株式会社(福岡県北九州市)と連携し、自動運転トラックを用いた衛生陶器の幹線輸送に関する実証を行うことが決まりました。この取り組みは、2025年の9月から関東と関西間の高速道路の一部でスタートする予定です。具体的には、TOTOの滋賀第二工場から千葉物流センターまでの距離を自動運転トラックが運ぶことになります。
背景と目的
TOTOが製造する便器や洗面器などの衛生陶器は、輸送中の破損リスクを抑えるために十分な配慮が求められます。また、現在深刻化しているドライバー不足の問題も無視できません。このような背景から、安定した持続可能な輸送体制を確立することが急務となっています。T2は、自社が開発したレベル2の自動運転トラックを活用し、幹線輸送の実現を目指しています。
実証の概要
実証は以下の内容で行われる予定です。
- - 実施時期: 2025年9月18日から計4回実施予定
- - 場所: 近畿地方から関東地方までの高速道路上
- - 行程: TOTOの滋賀第二工場(滋賀県甲賀市)から、TOTO千葉物流センター(千葉県八千代市)への輸送
- - 役割分担: T2が全体のマネジメントや実験トラックの提供を行い、TOTOは実証貨物を提供します。
- - 積載物: 便器や洗面器などの衛生陶器
検証内容
実証では、ドライバーが乗車した状態で、自動運転による幹線輸送の走行ルートやリードタイムについて検証が行われます。また、輸送中の衛生陶器への影響や、想定されるオペレーションパターンの有効性も確認されます。これにより、輸送中の破損リスクを如何に抑えられるかが重要な焦点となります。
今後の展望
今回の実証が成功裏に終われば、T2は2025年からレベル2の自動運転トラックによる商用運行を開始し、さらに2027年にはレベル4の自動運転トラックによる幹線輸送を見据えた連携も進める考えです。レベル4自動運転は、自動運行装置が運転操作のすべてを代替することを可能にするため、運輸業界に革命をもたらす可能性を秘めています。
まとめ
T2とTOTOのパートナーシップは、未来の輸送システムにおける重要なステップを示しています。両社の技術と専門知識を最大限に活用して、物流業界の新たな可能性を開いていくことでしょう。2025年9月から始まる実証が、今後の輸送スタイルをどのように変えていくのか、大変注目されます。