Tokyo Artisan Intelligenceが資金調達を完了
東京アーティザンインテリジェンス株式会社(TAI)が、JR東日本コンサルタンツおよび九州旅客鉄道と資本業務提携を結び、約11.1億円の資金調達を完遂しました。これにより、エッジAIプラットフォーム「SEASIDE-R6」の次世代技術を開発し、様々な産業分野へ展開を図ります。
資金調達の背景と狙い
TAIは2020年に設立され、主にエッジAI技術の研究開発を進めてきました。先に行われた資金調達でも、持続可能なAIプラットフォームの量産を開始しており、今度の資金調達はさらなる技術の進化に寄与します。特に、顧客からの要求に応じた次世代システムのAI処理を行うためには、強力な半導体チップが求められていました。今回の各企業とのパートナーシップを通じて、そのニーズに応えるためのチップの開発に着手します。
エッジAIとその利点
エッジAIとは、クラウドではなく端末側でAI処理を行う技術で、これによりリアルタイムかつ高効率なデータ処理が可能になります。TAIは、この技術を応用した独自の「SEASIDE-R6」プラットフォームを開発し、多くのPoC(Proof of Concept)案件で効果を証明してきました。
特に製造業や鉄道業界においては、厳しい環境でも安定してAI処理が行えることが求められます。高温多湿や振動のある環境でも信頼性を確保する技術を有しているのが大きな強みです。また、再構成可能技術を用いることで、温度上昇などの問題を解決し、効率的なAIシステムの実装を可能にします。
これからの展望
TAIでは、今回の資金を元にエッジAIプラットフォームの開発を本格化させると共に、追加の人材強化にも取り組む予定です。特にハードウェアの耐環境性や省電力性を備えた専用チップの開発に注力し、より多様な産業用途に展開していくことを目指します。
顧客からの期待に応えるために、TAIはエッジAI技術の最前線で進化を続け、社会の幅広いニーズに応えるソリューションを提供していく構えです。リードキャピタルとなった三井住友海上キャピタルや他の投資家との連携を強化し、国内外問わず新たな市場を開拓することに期待が寄せられています。
TAIの沿革とビジョン
当社は2020年に設立以来、「人類の発展に寄与する技術の創出」という理念の下、AI技術の社会実装を推進してきました。特に、東北大学の研究成果を基にした独自の技術と知見を活かし、各種産業のニーズに応えるエッジAIソリューションを提供しています。
今後もTAIは最先端のAIアルゴリズムとエッジコンピューティング技術を駆使し、より良い社会の実現に貢献していく所存です。