羽田空港で始まったウィルレンタルサービス
羽田空港 第1ターミナル1階にて、免許不要で利用できる近距離モビリティ「ウィル」の貸出サービスがスタートしました。このサービスは、WHILL株式会社によって運営されており、NPO法人バリアフリーネットワーク会議との協力のもと、来場者の快適な観光体験を支援します。
近年では高齢化が進み、旅行需要が世界的に高まっている背景から、こうしたインクルーシブなサービスが求められています。実際、ウィルの貸出サービスは、福岡空港や那覇空港、新石垣空港に続くもので、特に訪日外国人からも多くの支持を集めています。
ユニバーサルツーリズム市場の拡大
ユニバーサルツーリズム市場は、約4,000万人とされる日本の高齢者の潜在的な旅行市場を含んでいます。これらの旅行者は、観光においてより快適で便利な移動手段を求めており、旅行消費額もシニア世代が特に高いことが分かっています。バリアフリーを意識した取り組みが進むことで、旅行の楽しみをより多くの人々に提供することが可能になるのです。
新たに導入されたウィル
ウィルは、一般的な車椅子とは異なり、電動のため操作が簡単で、デザインも洗練されています。これにより、普段車椅子を使用しない方でも手軽に利用可能となり、観光地での散策がより楽しくなります。家族や友人と旅行する際の負担も軽減され、自由に自分のペースで観光できる環境が整備されています。
さらに、羽田空港では自動運転による移動サービスも提供されており、ゲートまでのアクセスをスムーズに行えるよう工夫されています。これにより、より多くの人が羽田空港を快適に利用できるよう配慮されています。
レンタルサービスの詳細
新設されたウィルレンタルカウンターは、第1ターミナル1階の中央有料車いす・ベビーカー貸し出しカウンターに設置されています。レンタルは「WHILL Model F」を用意しており、軽量で折りたたみも可能です。料金は1日4,000円(税込)で、予約が必要な場合もあります。予約は専用のメールアドレスや電話にて受け付けています。台数に限りがあるため、事前に予約をすることをおすすめします。
今後の展望
WHILL社は、さらなるバリアフリーの取り組みを進めており、今後もインクルーシブな社会づくりに貢献することを目指しています。羽田空港でのウィルレンタルサービスの成功を足掛かりに、他の空港での導入も進んでいくことでしょう。例えば、2025年に予定されている大阪・関西万博では、関西国際空港でも同様のサービスを展開する予定です。
私たちが旅行を楽しむためには、誰もが快適に移動できる環境が不可欠です。そのためにも、ウィルの活用がより一層普及し、多くの人々が日本の美しい観光地を楽しむきっかけとなることを期待しています。