都城市が初めてのドローン配送実証実験
宮崎県の都城市で、初めての試みとしてドローンを利用した物流システムの実証実験が行われることが発表されました。2025年3月26日(水)14:00より、西久大運輸倉庫株式会社が中心となり、地域の物流課題へのアプローチとして配信されるこのプロジェクトは、特に効率化や人手不足といった現代物流が抱える問題に立ち向かうものです。
実証実験の概要
西久大運輸倉庫の都城支店で取り扱う商品を使用し、実際の配送ルートでテストが行われます。これまでトラックを利用していた陸路配送を見直し、ドローンを用いた空路配送を組み合わせることにより、新たな物流モデルの構築を目指します。具体的なルートとしては、都城支店から都城コアカレッジまでの約8キロを陸送し、その後コアカレッジから最寄りのホームセンターまで約1キロをドローンで配送する計画です。
実証実験の目的
この実験の主な目的は、ドローンとトラックのハイブリッド型配送システムの検証です。人手不足が進む物流業界において効率的な配送体制が求められる中、ドローンを使用することで、その問題の解決につながることが期待されています。また、地域住民が実際にドローン物流を体験することで、未来の生活に対する理解を深め、安全で便利な物流の実現に向けた啓発も図ります。
さらに、ドローンの操縦や運用管理を自社内で実施することで、新たな専門性を持った人材の育成を目指しています。これにより、西久大運輸倉庫が地域密着型の物流企業として、独自の競争力を強化し、全国の物流業界に新しい方向性を示すことができるでしょう。
今後の展望
この実証実験を足がかりに、今後は都城市内での実験規模が段階的に拡大される計画です。北部エリアだけでなく、南部エリアへの配送も視野に入れ、さらに広範囲なネットワークの構築に挑む意向です。最終的には、南北のハブ拠点を設け、通常時の効率的な配送だけでなく、災害時には迅速な物資供給が可能な体制を目指します。こうした取り組みを通じて、地域社会への貢献とともに、持続可能で強靭な物流基盤の実現を目指します。
コメント
西久大運輸倉庫のドローン事業部の担当者は、「今回の実証実験は、地域社会との連携を強化し、新たな物流システムの可能性を探求する良い機会です。将来に向けて、災害時にも地域に役立つインフラを整備したいと考えています。」と述べています。
過去の実績
西久大運輸倉庫はこれまでにも、福岡県を中心にして数回のドローン実証実験を行ってきた実績があります。例えば、2022年にはうきは市でフードデリバリーの実証実験を行ったり、2023年には医薬品の配送研究に取り組んだりと、常に新しい挑戦を続けています。これらの経験を生かし、都城市での挑戦に取り組む姿勢が見受けられます。
このドローン配送の実証実験は、地域社会との新しいかかわり方を示す一歩でもあり、地域の拠点としての役割を強化していくプラットフォームとなることでしょう。