製造業界の変革が求められる時代
2023年2月、ミスミグループ本社とその米国子会社Fictivは、「第11回 製造業・サプライチェーンに関する年次調査レポート」を発表しました。この調査には、世界中の製造業の経営層300名以上が参加し、現在の製造業界が直面している変化や課題が浮き彫りになりました。特にAI(人工知能)やデジタル製造プラットフォームの導入が、企業の競争力において必須の要件となっていることが明確になりました。
調査の主な結果
1. 不確実性の常態化とデジタル化の必要性
調査結果は、企業が地政学的リスクや規制強化、原材料の高騰、労働力不足といった不確実な状況下で運営されている現状を示しています。企業が持続的な成長を目指す中で、AIやデジタルプラットフォームの活用は「必須要件」として認識されるようになっています。具体的には、95%の企業がAIの導入を成功に不可欠だとし、97%がデジタル製造プラットフォームが生産活動で重要であると回答しています。また、AIは既に97%の企業で中核業務に組み込まれているとのことです。
2. サプライチェーンにおける懸念
AIが人材不足の解消策として期待されていますが、専門的技能を完全に替えることは難しいと考える企業が多数です。そのためエンジニアはより高付加価値な業務に集中できる環境が求められています。また、調達や貿易の複雑さが増しており、70%以上の企業がデジタルシステムの活用や外部の専門知識が不可欠だと認識しています。
3. サプライチェーンの再編とレジリエンスの強化
製造拠点の戦略として、コスト最適化だけでなく、供給の安定性や品質確保が重視されるようになっています。調査結果によると、93%の企業がオンショアリング、つまり米国内への製造拠点の再構築が最重要課題であると認識しています。これにより、サプライチェーン全体のレジリエンスの強化が図られています。
デジタル技術とグローバルネットワークの融合
ミスミグループは、Fictivと協力し、デジタル技術とグローバルネットワークを活用することで、より高品質で透明性が高く、迅速かつ強靭なサービスを提供することを目指しています。Fictivは、世界中の顧客企業が直面するコストやリスクといった壁を越えるためのサポートを行う企業で、米国をはじめインド、メキシコ、中国にも製造拠点を持ち、高品質な製造サービスの提供を行っています。
ミスミの展望
製造業における新たなモデルへの進化は、AIやデジタル基盤、高付加価値サービスを中心に展開されると考えられます。ミスミは今後も、Fictivとともに協働を進め、持続可能なイノベーションを促進していく所存です。これにより、製造業界が変革する中で、顧客の期待に応える製品とサービスの提供を続けていくことでしょう。