福岡市が評価されたバランスボールを活用した転倒災害予防実証実験について
福岡市は、株式会社ルネサンスと株式会社スポーツオアシスとともに、職員を対象とした「バランスボールを活用した転倒災害予防実証実験」を行い、この取り組みが厚生労働省の「SAFEアワード」でゴールド賞を受賞しました。この実証実験の背景と成果について詳しく見ていきましょう。
実施の背景
福岡市役所では、45歳前後の職員において公務中の災害が増加しており、中でも転倒によるケガが主要な原因とされています。この問題を解決するため、市は以下のパートナーと連携して新しい取り組みを始めました。福岡市、ルネサンス、スポーツオアシスの三者が協力し、福岡市職員100名を対象にした実証実験が行われたのです。
実証実験の内容
参加した福岡市の職員は、業務中にスポーツオアシスが提供するバランスボールを椅子代わりに使用しました。さらに、休憩時間にはルネサンス提供のバランスボールエクササイズに取り組みました。このプログラムは約3カ月間続けられました。
バランスボールの特長
スポーツオアシスのバランスボールは、リング付きの設計で安定性が高く、安全に使用できるようになっています。これにより、職員は安心して業務を行うことができます。
実施結果
この実験の結果、参加した職員の下肢筋力、バランス能力、敏捷性が向上し、転倒リスクも大幅に低減することが確認されました。これは、福岡市にとっても大きな成果であり、職場環境をより安全なものにする一歩となりました。
SAFEアワードについて
「SAFEアワード」は、厚生労働省が主催しているもので、労働災害防止や健康の増進に関する優れた取り組みを表彰する制度です。福岡市が取り組んだ実証実験は、企業間連携部門で選ばれたことになります。
今後の展開
ルネサンスとスポーツオアシスは、2024年4月1日から企業グループとしての活動を開始します。この実証実験の成果を活かし、全国の自治体や企業、健康保険組合に向けて「バランスボールを活用した転倒予防プログラム」を展開する予定です。また、バランスボールを含むフィットネス商品を用い、職場や家庭での運動促進に向けたプログラムに取り組んでいく考えです。
結論
福岡市が「SAFEアワード」のゴールド賞を受賞することで、バランスボールを用いた新しい取り組みの有効性が認められたことは、地域の健康づくりにも大きく貢献することでしょう。この実証実験がきっかけとなり、さらなる安全で健康な職場環境の実現に向けて、今後も努力が続けられることを期待します。
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