福岡・春吉にオープンした肉料理『MUKU』の魅力を徹底解剖！

福岡・春吉に新たにオープンした『MUKU』

2025年4月、福岡市・春吉に誕生した肉料理専門店『MUKU（ムク）』は、食材を真摯に扱い、肉本来の旨味を最大限に引き出す料理を提供する場として、多くの注目を集めています。店主の鳴海博之氏は、長年の修行を経て、料理に対する独自の思想と姿勢を持ち、この場所を開業しました。

店名の由来と思想

『MUKU』という名前の由来には、「無垢」という言葉が象徴するように、食材に対する敬意と真摯な向き合いが込められています。鳴海氏は、手を加えすぎず、本来の食材が持つ力を引き出すことが料理であり、最大限の敬意を表す方法であると考えています。彼のビジョンは、ただ料理を楽しむだけでなく、来店した方々が素材自体を感じるひとときを体験してほしいということでもあります。

料理の特徴

『MUKU』で提供されるコース料理は、約12品から成り立っており、特に注目されるのが鹿児島県産の「いずみ華姫牛」です。この希少な牛肉は、絹のような脂の質感と、舌の上で溶ける食感が特徴で、肉が「目を覚ます」瞬間を大切にし、最適な温度で仕上げられます。

ただ肉を楽しむだけでなく、旬の魚や野菜も取り入れられ、香りの余韻や味のバランス、食感の変化が設計されています。これにより、料理全体が互いを引き立て合い、深く静かに感覚に届くような体験を提供します。

空間のデザイン

『MUKU』の内装はベージュを基調にし、余白を活かした照明によって、来店者の視線が自然と料理へ向かうよう工夫されています。カウンター席はわずか8席のみというコンパクトなスペース。目の前で料理が生まれる空気や音、温度を共有することで、より深い体験ができるのです。

スペシャリテのカツサンド

また、特別な一品として提供されるのが、シャトーブリアンを使用したカツサンドです。この料理は高温で焼くことがないため、カウンターでの提供によって、料理の“温度感”が大切にされます。調理のスピード感と提供のタイミングが一体となった体験が、ゲストに忘れられない記憶を残します。

完全予約制での営業

『MUKU』では、完全予約制で、一日に数組のみを受け入れています。料理を味わうだけでなく、素材と向き合う時間を提供することを目指しており、ゲスト一人ひとりが特別なひとときを過ごせるよう、丁寧なサービスを心掛けています。

鳴海氏は「肉のために、福岡へ」と多くの方に思ってもらえるよう、日々の料理に全力を尽くしているのです。また、今後は産地や素材にこだわらず、魚介や野菜の可能性を追求し、季節ごとの特別な一皿を提供する方向性を持っています。