食品ロス削減の新しいカタチ「涙目シール」の取り組みと成功

食品ロス削減への新たなアプローチ「涙目シール」

株式会社ファミリーマートが手掛ける「涙目シール」は、最近環境省主催の第13回グッドライフアワードで「実行委員会特別賞サステナブルデザイン賞」を受賞しました。この取り組みは、食品ロス削減の意識を高めるだけでなく、消費者とのコミュニケーションを深める革新的な試みとして評価されています。

グッドライフアワードとは？

環境省が主催するグッドライフアワードは、持続可能な社会を実現するための様々な取り組みを表彰するプロジェクトです。地域社会で実践されている活動やアイデアを広め、情報交換を促進する役割を担っています。特に「環境大臣賞」では、SDGsに関する優れた取り組みを広く表彰しています。

消費者の心に響く「涙目シール」

「涙目シール」は、ただの値下げシールではありません。従来の価格情報だけでなく、「お客さまの心に響くメッセージ」を添えることで、お客様と一緒に食品ロス削減に取り組むためのコミュニケーションツールとして機能しています。「たすけてください」というメッセージとともに描かれた「涙目」キャラクターが、消費者の共感を誘います。これにより、食品ロス削減に対する動機付けが得られ、購入意欲を引き出す効果が期待されています。

2024年の実証実験では、従来のシールに比べて購入率が向上し、年間で約3,000トンの食品ロス削減につながることが見込まれています。

デザインとコミュニケーションの両面からの評価

「涙目シール」の取り組みは、デザイン面でも高く評価されています。2023年には、65th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSにおいて、PR部門でゴールド、デザイン部門でシルバー、ブランデッド・コミュニケーション部門でブロンズの受賞を果たしています。また、PRアワード2025でもシルバーを獲得しました。これらの受賞は、ファミリーマートのクリエイティブパートナーであるThe Breakthrough Company GO社との共同での成果です。

さらなる展開と社会へのフリー素材化

「涙目シール」による食品ロス削減の取り組みを広げるため、2025年10月には「涙目シール」のイラストをフリー素材として公開する計画が進行中です。このイラストはさまざまな店舗でも利用できるように設計されており、食品ロス削減の意識を地域全体に広める狙いがあります。

持続可能な未来に向けて

ファミリーマートは「ファミマecoビジョン2050」を策定し、温室効果ガス削減、プラスチック対策、食品ロス削減といったテーマでの取り組みを進めています。特に食品ロス削減に関しては、2030年までに50％、2050年には80％の削減を目指しています。これらの目標に向けて、今後も新たな方法に挑戦し、持続可能な社会の実現を目指していきます。

ファミリーマートは、地域に密着しながら、消費者との絆を大切にし、広範な取り組みを通じて顧客とともに成長していくことを目指しています。私たちも、一緒に食品ロス削減に参加してみませんか？