FFGとエメラダが手を組み法人決済の新時代へ

FFGとエメラダが新たな法人決済サービスを発表

株式会社ふくおかフィナンシャルグループ（FFG）が、エメラダ株式会社との間で戦略的パートナーシップを結び、法人決済および与信領域に関する新しいソリューションの共同開発を進めることを発表しました。この取り組みは、今後の地域金融機関のあり方を大きく変えることが期待されています。

背景と目的

近年、金利の上昇や銀行間の激しい競争が顕著になり、特に地域金融機関にとっては新たな価値提供が求められています。また、社会全体がデジタル化に向かう中、法人顧客に対してもそのニーズに応えた金融サービスの提供が重要視されています。FFGとエメラダは、この環境の中で法人向けの金融サービスを革新し、顧客のビジネスに直結したソリューションの提供を目指しています。

FFGは地域に根ざした金融機関としての顧客基盤と金融ノウハウを持ち合わせる一方、エメラダは先進的な技術とビジネス開発力を持つフィンテック企業です。今回の提携を通じて、両社はそれぞれの強みを活かし合い、顧客にとって付加価値の高いサービスの提供を目指します。

新サービスの概要

最初の取り組みとして、2025年度中にFFGが提供する法人ポータル「BIZSHIP」上で「請求書起点の法人決済サービス」を導入する予定です。このサービスは、特に中小企業をターゲットにしており、ビジネスシーンでの効率化につながると考えられています。

このサービスでは、顧客が受け取った請求書を簡単にアップロードするだけで、AIを活用した自動読み取りと支払データの生成が可能になります。銀行振込や法人カードによる決済を選択できるため、スムーズな資金処理が実現できるでしょう。また、電子帳簿保存法にも対応し、取引書類の保存や共有、さらに承認ワークフロー機能も備えています。これにより、経理業務や資金管理の効率化が期待されます。

サービスイメージ

今後の展望

両社はこの新しいサービスの提供をスタート地点とし、法人版BNPL（Buy Now Pay Later）やアーリーペイメントといった多様な決済手段の導入も視野に入れています。このような取り組みにより、法人顧客の利便性を高めつつ、地域経済の発展に寄与することが目指されています。

FFGの執行役員藤井雅博氏は、「とても嬉しく思っており、この新サービスが地域の中小企業に広く役立てられることを期待しています」とコメントしています。一方、エメラダの代表取締役猪野慎太郎氏は、「地域金融機関の信頼を活かし、法人顧客に新しい金融体験を提供することができることを嬉しく思います」と語っています。