福岡市で医療DXが進化！こどもの症状受診の目安ナビ始動

福岡市での医療DXが魅せる新しい可能性

子どもを持つ親にとって、急な体調の変化は不安要素です。そんな中、福岡市では、医療DXのレイヤードとティーペックが共同で提供する「こどもの症状受診の目安ナビ」の実証実験が始まります。このサービスは、特に小児救急医療に焦点を当て、保護者が適切な判断を促す助けとなることを目指しています。

なぜ「受診の目安ナビ」が必要なのか

全国的に小児救急医療体制は課題を抱えています。休日や夜間における医療の利用困難や、医療資源の限られた中での最適利用が求められています。そして2024年4月から施行される医師の働き方改革により、人員確保がさらに難しくなる中、地域住民が安心して医療を受けられる体制が必要です。そのためには、保護者が自ら受診判断を行えるようサポートし、必要な医療リソースを本当に必要な人々に届ける仕組みが不可欠です。

「こどもの症状受診の目安ナビ」とは

「こどもの症状受診の目安ナビ」は、WEB問診Symviewに基づいた受診判断支援サービスです。保護者がスマートフォンやパソコンを使って症状を入力すると、自身の子どもに適した受診の目安や、自宅でできるケアのアドバイスが段階的に表示されます。これにより、保護者は迅速に適切な判断ができるようになります。

また、必要に応じて、看護師や小児科医とも直接連絡が取れるため、さらなる安心感を得られます。特に日常的にテクノロジーを利用する若い世代の親にとって、このサービスは使いやすいものとなっています。

実証実験の目的と対象

福岡市で実施されるこの実証実験は、受診判断支援の有効性を確認することを目的としています。対象となるのは、福岡市に住む小中学生を持つ家庭で、保護者がSymviewを利用して問診に答えると、症状に応じた受診の目安が示されます。

不安が残る場合には、看護師が24時間対応し、小児科医は夜間や休日にも相談を受け付ける体制が整っています。このような柔軟な対応により、地域住民は安心して医療を受けることができるでしょう。

本実証実験は2025年6月1日から開始され、2026年5月31日をもって終了が予定されています。福岡市の公式LINEやポスターなどを通じて広く住民に告知され、サービス利用状況のデータをもとにその効果が調査される予定です。

参加企業の背景と使命

コラボレーションを行う株式会社レイヤードとティーペックは、それぞれ医療DXソリューションや24時間健康相談サービスを提供する企業です。レイヤードは医療機関と連携し、患者の受診動線をスムーズにするサービスを展開しており、ティーペックは医療相談を通じて地域住民の不安に寄り添っています。

これらの企業の共同プロジェクトは、福岡市内の小児救急医療に大きな影響を与えることが期待されています。地域社会における医療資源の最適利用によって、今後の地域医療行政にも重要な指針を提供することでしょう。